ウォリアーズへの移籍
その後ケビンデュラントは、サンダーでファイナルへ進出することはなく2016-17シーズン前にウェストで圧倒的な強さを誇るウォリアーズに電撃移籍を表明します。
ネット上では様々な意見が飛び交いましたが、明らかに否定的なコメントが多かったのが印象的です。
文中にバスケットモデルとなるべく選手と記していますが、勝てないなら強いチームに入るという行動に批判が出たのも無理はないでしょう。
しかし、デュラントはそんな批判を吹き飛ばすかのようにウォリアーズでも活躍を続けます。
カリー、トンプソン、グリーン、イグダラなどオフェンス力のある選手の中でもそのプレイは輝きを見せました。
スプラッシュブラザーズだけでも正直とんでもない破壊力ですが、そこにKD・・・ウォリアーズファン以外が卑怯と罵るのも致し方ないのかもしれません。
2017プレイオフでは、ファイナルまで全てのゲームをスイープし宿敵キャブスを待ち受けました。
ファイナルでもウォリアーズの強さは常軌を逸していて、キャブス相手に4-1で圧倒しデュラントは念願のチャンピオンリングと共にファイナルMVPを獲得します。
連覇とファイナルMVP
2017-18シーズンはデュラントを始めウォリアーズはケガに苦しめられました。
レギュラーシーズンではロケッツに首位を明け渡し、カンファレンスファイナル前の予想は5分5分といったところでした。
それでもウォリアーズはロケッツを4-3で退けファイナルへ進出します。
デュラント自身もアウトサイドを中心にドライブなど研ぎ澄まされたシュートを何本も沈めていました。
キャブスとの再戦となったファイナルでもウォリアーズの強さは変わらず、スイープで勝利し連覇を成し遂げるとともにデュラントは2年連続のファイナルMVPに輝いています。
Game3では勝利を決定付けるクラッチシュートを沈め、死神と比喩されたほどでした。
2018-19シーズン
連覇を成し遂げたウォリアーズに、スリーピートの期待が高まるのは必然でした。
シーズン序盤はケガ人も多く、負け星が重みますが、主要メンバーが戻ってくるとその強さはやはり群を抜いていて、徐々に勝率を高め結果的にウェスト首位でプレイオフに進出します。
デュラント自身もさらに磨きがかかったようなスコアリングで、プレイオフ開幕前の海外賭けサイトの優勝予想が1.44倍とその強さを世界中が認める程でした。
プレイオフ
プレイオフファーストラウンドで、ロサンゼルスクリッパーズと対戦したウォリアーズ。
30点以上の差をひっくり返されるなど波乱もありましたが、好守を続けたパトリックべバリー相手にデュラントは鬼神のごとく得点を重ねました。
シリーズ後の会見で、パトリックべバリーに対し記者が
「デュラントを守るためにもっとやれることはなかったか?」
と質問を出しましたが、べバリーが
「相手はあのケビンデュラントなんだ。あれ以上やれることはない」
とコメントするほどでした。
カンファレンスセミファイナルでは、宿敵ヒューストンロケッツと早くも対戦となりました。
お互いに譲らず、シリーズを2-2で迎えたGame5で事件はおきます。
第3クォーター終盤に接触のない中、足に痛みを訴えたデュラント。
ふくらはぎの肉離れと診断され、その後のプレイオフ出場が不安視されました。
デュラント不在の中、ウォリアーズはロケッツに連勝しカンファレンスファイナル進出を決めます。
カンファレンスファイナルにもデュラントは出場することが出来ませんでしたが、ウォリアーズはブレイザーズをスイープで降し、5年連続となるファイナル進出を決めます。
その強さにデュラント不要論のようなものが出たこともありますが、世界中で本気でそう思っていたファンはごく僅かでしょう。
ファイナルに入っても出場が見送られるデュラント。
球団初のチャンピオンリング獲得を狙うラプターズに、ウォリアーズは1-3と崖っぷちに立たされます。
その結果が左右したのかは定かではありませんが、Game5にデュラントはスターターとして出場しました。
約1か月ぶりとなるゲームでしたが、久しぶりに見るデュラントの加わったウォリアーズの強さを目の当たりにしたという感想が世界中の大多数でしょう。
デュラント自身も3/3でスリーポイントを沈めるなど、好調でしたが第2クォーター序盤に再び事件は起きました。
右足に一人で歩けないほど痛みを訴えたデュラント。
信じたくはありませんが、検査の結果アキレス腱断裂という報道が世界中に激震を与えました。
スリーピートに加え、シーズン終了後にはFAとなり移籍の可能性がある中、2019-20シーズンは全休が濃厚となりました。
手術は成功し、長いリハビリとトレーニングが待ち受けますが、これまでの困難同様に乗り越えまた死神のようなクラッチシュートが見れる日を世界中のファンが待ちわびました。
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