2024-25シーズン以降NBAの勢力図は大きく塗り替えられました。
その中心に君臨するのが、オクラホマシティ・サンダーのエース、シェイ・ギルジャス・アレクサンダー(通称SGA)です。
かつては「将来有望な若手」の一人に過ぎなかった彼は、今やリーグを代表するMVPプレイヤーであり、サンダーを初の悲願へと導いた英雄となりました。
独特の「滑らかな」プレイスタイルと、勝負所での冷徹なまでの決定力。
カナダが生んだこの至宝が、どのようにしてバスケットボール界の頂点へと登り詰めたのか。その輝かしいキャリアを振り返ります。
彗星のごとく現れたカナダの天才:ケンタッキーからNBAへ
シェイのキャリアは、カナダのハミルトンから始まりました。
名門ケンタッキー大学で1年間プレーした後、2018年のNBAドラフトで全体11位指名を受け、トレードを経てロサンゼルス・クリッパーズに入団します。
ルーキーイヤーから彼は、当時豪華メンバーを揃えていたクリッパーズで先発の座を勝ち取ります。
派手さこそないものの、抜群のディフェンス力と、ベテランのような落ち着き払ったゲームメイクで周囲を驚かせました。
プレーオフでは王者ゴールデンステイト・ウォリアーズを相手に堂々たるプレーを見せ、「次世代の大型ガード」としての評価を確固たるものにしたのです。
オクラホマシティへの移籍:運命を変えたポール・ジョージとのトレード
2019年の夏、シェイの運命を大きく変える出来事が起こります。
クリッパーズがスーパースターのポール・ジョージを獲得するため、シェイをメインの駒としてオクラホマシティ・サンダーへ放出したのです。
多くのファンが「再建チームへの左遷」と捉えましたが、シェイにとってはこれが飛躍のチャンスとなりました。
移籍1年目、伝説的ガードであるクリス・ポールとプレーした経験は、彼のリーダーシップとバスケットボールIQを飛躍的に高めました。
その後、チームが本格的な若返りを図る中で、シェイは名実ともにサンダーの「顔」となりました。
スーパースターへの覚醒:オールNBA1stチーム選出
2022-23シーズン、シェイは誰もが予想しなかったレベルへと進化を遂げます。
平均30得点を超え、オールNBAファーストチーム(リーグ最高の5人)に選出されたのです。
彼のプレイスタイルは唯一無二です。
スピードで抜くのではなく、変幻自在のステップと独特の間(ま)を使い、相手ディフェンダーを「滑り落ちるように」かわしていきます。
特にミドルレンジからのシュートと、ゴール付近でのフィニッシュ精度はリーグ随一のレベルに達しました。
頂点への到達:2024-25シーズンのMVPと初優勝
そして2024-25シーズン、シェイ・ギルジャス・アレクサンダーのキャリアは絶頂期を迎えます。
- シーズンMVP受賞: ニコラ・ヨキッチやルカ・ドンチッチといった強豪を抑え、自身初のシーズンMVPに輝きました。
- 悲願のNBAチャンピオン: 若手主体のサンダーを率い、プレーオフを勝ち抜き、ついにチームに初優勝をもたらしました。
- ファイナルMVP: 決勝の舞台でも圧倒的な勝負強さを発揮し、満場一致での受賞となりました。
このシーズン、彼は得点王も獲得しており、「個人賞とチームタイトルをすべて手にする」という、NBAの歴史に刻まれる圧倒的な1年を過ごしたのです。
カナダ代表としての誇り
シェイの影響力はコート内だけに留まりません。
2024年のパリオリンピックではカナダ代表の絶対的エースとしてチームを牽引し、同国のバスケットボールブームを象徴する存在となりました。
また、私服のセンスが非常に高いことでも知られ、ファッション誌の表紙を飾るなど、「NBAで最もスタイリッシュな選手」としても世界的な注目を集めています。
彼の洗練された振る舞いとクールな佇まいは、次世代のファンを惹きつける大きな要素となっています。
キャリスタッツ
レギュラーシーズン
| シーズン | 年齢 | チーム | 出場試合 | 出場時間 | 得点 | リバウンド | アシスト | FG確率 | 3PT確率 | FT確率 | スティール | ブロック | TO |
| 18-19 | 20 | LAC | 82 | 26.5 | 10.8 | 2.8 | 3.3 | 47.6 | 36.7 | 80.0 | 1.2 | 0.5 | 1.7 |
| 19-20 | 21 | OKC | 70 | 34.7 | 19.0 | 5.9 | 3.3 | 47.1 | 34.7 | 80.7 | 1.1 | 0.7 | 1.9 |
| 20-21 | 22 | OKC | 35 | 33.7 | 23.7 | 4.7 | 5.9 | 50.8 | 41.8 | 80.8 | 0.8 | 0.7 | 3.0 |
| 21-22 | 23 | OKC | 56 | 34.7 | 24.5 | 5.0 | 5.9 | 45.3 | 30.0 | 81.0 | 1.3 | 0.8 | 2.8 |
| 22-23 | 24 | OKC | 68 | 35.5 | 31.4 | 4.8 | 5.5 | 51.0 | 34.5 | 90.5 | 1.6 | 1.0 | 2.8 |
| 23-24 | 25 | OKC | 75 | 34.0 | 30.1 | 5.5 | 6.2 | 53.5 | 35.3 | 87.4 | 2.0 | 0.9 | 2.2 |
| 24-25 | 26 | OKC | 76 | 34.2 | 32.7 | 5.0 | 6.4 | 51.9 | 37.5 | 89.8 | 1.7 | 1.0 | 2.4 |
プレイオフ
| シーズン | 年齢 | チーム | 出場試合 | 出場時間 | 得点 | リバウンド | アシスト | FG確率 | 3PT確率 | FT確率 | スティール | ブロック | TO |
| 18-19 | 20 | LAC | 6 | 28.8 | 13.7 | 2.7 | 3.2 | 46.7 | 50.0 | 85.0 | 1.0 | 0.8 | 0.8 |
| 19-20 | 21 | OKC | 7 | 39.9 | 16.3 | 5.3 | 4.1 | 43.3 | 40.0 | 95.7 | 1.0 | 0.4 | 2.1 |
| 23-24 | 25 | OKC | 10 | 39.9 | 30.2 | 7.2 | 6.4 | 49.6 | 43.2 | 79.0 | 1.3 | 1.7 | 2.2 |
| 24-25 | 26 | OKC | 23 | 37.0 | 29.9 | 5.3 | 6.5 | 46.2 | 28.3 | 87.6 | 1.7 | 0.9 | 2.6 |
| 年齢 | 27歳 |
| 身長 | 198cm |
| 体重 | 88kg |
| 国籍 | カナダ |





















コメント