USA代表や、NBAオールスターゲームにも出場経験のあるジミーバトラー。
レブロンジェームズやステファンカリーのようなド派手な印象は少ないですが、ディフェンスにも長けたニューエースです。
バトラーのキャリアやプレイスタイルについて、動画を中心に見ていきましょう。
2011ドラフト30位でNAB入団
2011年にドラフトでシカゴブルズに入団したジミーバトラーですが、指名は全体で30位と決して大注目を浴びていたわけではありません。
2011年のドラフトではカイリーアービングが1位指名を受けていて、2014年におこなわれたワールドカップでアービングと共に活躍したクレイトンプソン、ケネスファリード等が顔を連ねます。
キャリア初期
ドラフトでも注目をあまり浴びなかったせいか、ルーキーイヤーはプレイタイムもほとんど与えられませんでした。
ベンチスタートで42ゲームに出場し、平均出場時間は8.5分、平均得点2.6得点と厳しい結果になっています。
日本からは派手な部分ばかり見えてしまうNBAですが、ドラフトにかかった選手でもプレイタイムをあまり与えられないケースは少なくありません。
充分なアピールも出来ないまま2部リーグなどへ移籍し、そのままNBAのコートに立てないというのも珍しい話ではありません。
バトラーもそんな可能性が多いにあったプレイヤーの1人と言えます。
しかし、翌年には82試合すべてのゲームに出場し、20試合でスタメン出場を果たしました。
少なからずデリックローズの長期離脱が関係してはいますが、バトラーが他の選手と違ったのは優秀なディフェンス力で、チームのスタイルとも噛み合い評価が高くなっていきます。
バトラーのディフェンスハイライト動画なので、レブロンジェームスの外れるシュートばかりですが、実際にはもちろん点数も取られています。
ただ、オフェンス有利のバスケットのなかでキングをあそこまで苦しめられるプレイヤーは、NBAの中でも多くないのは事実です。
ファールギリギリのタイトなディフェンスからか小競り合いのようなシーンも少なくないバトラーですが、しつこいディフェンスに対して相手がイラついているのが見ていても分かります。
ディフェンスを得意とするプレイヤーにとっては致し方ないのかもしれません。
ゲームが冷める場合も少なくないので、乱闘シーンだけは避けてほしいですが・・・
ブルズのエースへ
2013-14シーズンには、欠場した試合以外は全てスタメン出場を果たし、ブルズにとってなくてはならない存在となっていました。
また、プレイタイムも平均38分と伸ばし、平均得点では初めて2ケタの13.1得点としています。
コービーやレブロン等のようなNBAのド派手なシューティングガードとは少し違う印象のプレイヤーですが、そういった一面ももちろん持っています。
2014-15シーズンには、そのプレイは更に躍進しシーズン平均得点を20点台に乗せています。
その後もバトラーは平均20得点を切ることなく活躍を見せますが、チームとしてはプレイオフでカンファレンスセミファイナルを突破することは出来ませんでした。
ウルブズへの移籍
2017-18シーズンを前にバトラーはトレードによりウルブズへ移籍することとなります。
6年ブルズでプレイしたため初のウェスタンカンファレンスのチームへ在籍することになりました。
強豪ひしめくウェストでもバトラーのプレイは遜色を見せず、ギリギリではありましたがチームをプレイオフへと導きました。
プレイオフではウェスト首位のロケッツ相手に力の差を見せつけられ1-4で敗れてシーズンを終えています。
シクサーズへの移籍
2018-19シーズンオフにバトラーはチームに対して不満を持っていて、トレードを希望しているなど様々な報道が飛び交いました。
それでもバトラーはウルブズでシーズンをスタートします。
しかし、シーズン開幕後1か月ほどでシクサーズとのトレードが成立し移籍することになりました。
ジョエルエンビード、ベンシモンズを中心にレディックなどアウトサイドシュートもある程度固まっていたシクサーズでしたが、バトラーは問題なくフィットしチームの勝利に貢献しました。
イースタンカンファレンスで、優勝候補にも挙がったシクサーズ。
プレイオフファーストラウンドでは、ネッツと対戦しました。
初戦をホームで落としましたが、4連勝でカンファレンスセミファイナル進出を決めます。
カンファレンスセミファイナルでは、ラプターズと対戦しました。
カウイレナードに対する、バトラーのディフェンスにも注目の集まったシリーズとなりました。
シリーズは最終戦までもつれ、カウイレナードの歴史的なブザービーターによりシクサーズは敗れシーズンを終えています。
ラプターズは、その後バックス、ウォリアーズに勝利しチャンピオンリングを獲得しました。
ヒートへの移籍
2019-20シーズンを前に、バトラーはマイアミヒートへ移籍します。
バトラーは、ヒートにも問題なくマッチし、シーズン序盤からイースト上位をキープしました
プレイオフに入るとその強さはさらに磨きを増し、ゾーンディフェンスをうまく活用しながら優勝候補でもあったバックスをカンファレンスセミファイナルで退けます。
カンファレンスファイナルでもセルティックスに4-2で勝利し、バトラーは自身初となるファイナル進出を決めました。
ファイナルでは優勝候補のレイカーズ相手にGame1・2をあっさりと奪われましたが、Game3でバトラーが40得点超えのトリプルダブルでチームを引っ張り、シリーズ初勝利をもたらしました。
Game4は落としたものの、Game5では再びバトラーが爆発しその評価は世界中でさらに上がり続けました。
それでもレブロンジェームズとアンソニーデイビスに加えて、強力なロールプレイヤーを要するレイカーズ相手にGame6は嘘のように点差がつき敗れ、シーズンを終えています
2020-21シーズン
新型コロナウィルスの影響で昨シーズンが大きくずれ込んだことから、ファイナルまで進んだヒートとレイカーズのオフはとても短いものでした。
シーズン序盤から欠場者が相次ぎ、コロナウィルスによる欠場者もあるためチームは思うように勝率を上げることは出来ませんでした。
バトラーも20試合あたりから欠場もなくなり、チームは6位でプレイオフに進出しました。
プレイオフでは、昨シーズン撃破したバックスとファーストラウンドで対戦しました。
昨シーズンとは大きく異なり、ヒートのオフェンスもディフェンスもバックスに通じずまさかのスイープ負けでシーズンを終えました。
バトラー自身も4試合平均14.5得点、FG確率29.7%と昨シーズンのプレイオフからは信じられない姿でした。
2021-22シーズン
2021-22シーズンもヒートでプレイしたバトラー。
ラプターズからカイルラウリーも獲得し、チャンピオンリング獲得を目指しました。
イースト首位でプレイオフに進出したヒートは、ファーストラウンドでホークスに4-1で勝利すると、カンファレンスセミファイナルでもシクサーズを4-2で危なげなく退けました。
カンファレンスファイナルでは、セルティックスと一進一退の攻防を繰り広げましたが、第7戦を4点差で落としシーズンを終えました。
バトラーはプレイオフ中に40点越えを4回するなど絶好調で、最後のスリーポイントをバトラーが外して負けたのなら、セルティックスが強かったという他ないでしょう。
キャリアスタッツ
レギュラーシーズン
シーズン | 年齢 | チーム | 出場試合 | 出場時間 | 得点 | リバウンド | アシスト | FG確率 | 3PT確率 | FT確率 | スティール | ブロック | TO |
11-12 | 22 | CHI | 42 | 8.5 | 2.6 | 1.3 | 0.3 | 40.5% | 18.2% | 76.8% | 0.3 | 0.1 | 0.3 |
12-13 | 23 | CHI | 82 | 26.0 | 8.6 | 4.0 | 1.4 | 46.7% | 38.1% | 80.3% | 1.0 | 0.4 | 0.8 |
13-14 | 24 | CHI | 67 | 38.7 | 13.1 | 4.9 | 2.6 | 39.7% | 28.3% | 76.9% | 1.9 | 0.5 | 1.5 |
14-15 | 25 | CHI | 65 | 38.7 | 20.0 | 5.8 | 3.3 | 46.2% | 37.8% | 83.4% | 1.8 | 0.6 | 1.4 |
15-16 | 26 | CHI | 67 | 36.9 | 20.9 | 5.3 | 4.8 | 45.4% | 31.2% | 83.2% | 1.6 | 0.6 | 2.0 |
16-17 | 27 | CHI | 76 | 37.0 | 23.9 | 6.2 | 5.5 | 45.5% | 36.7% | 86.5% | 1.9 | 0.4 | 2.1 |
17-18 | 28 | MIN | 59 | 36.7 | 22.2 | 5.3 | 4.9 | 47.4% | 35.0% | 85.4% | 2.0 | 0.4 | 1.8 |
18-19 | 29 | 合計 | 65 | 33.6 | 18.7 | 5.3 | 4.0 | 46.2% | 34.7% | 85.5% | 1.9 | 0.6 | 1.5 |
18-19 | 29 | MIN | 10 | 36.1 | 21.3 | 5.2 | 4.3 | 47.1% | 37.8% | 78.7% | 2.4 | 1.0 | 1.4 |
18-19 | 29 | PHI | 55 | 33.2 | 18.2 | 5.3 | 4.0 | 46.1% | 33.8% | 86.8% | 1.8 | 0.5 | 1.5 |
19-20 | 30 | MIA | 58 | 33.8 | 19.9 | 6.7 | 6.0 | 45.5% | 24.4% | 83.4% | 1.8 | 0.6 | 2.2 |
20-21 | 31 | MIA | 52 | 33.6 | 21.5 | 6.9 | 6.0 | 48.4% | 23.6% | 88.2% | 1.9 | 0.4 | 2.0 |
21-22 | 32 | MIA | 57 | 33.9 | 21.4 | 5.9 | 5.5 | 48.0% | 23.3% | 87.0% | 1.6 | 0.5 | 2.1 |
プレイオフ
シーズン | 年齢 | チーム | 出場試合 | 出場時間 | 得点 | リバウンド | アシスト | FG確率 | 3PT確率 | FT確率 | スティール | ブロック | TO |
11-12 | 22 | CHI | 3 | 1.3 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | |||
12-13 | 23 | CHI | 12 | 40.8 | 13.3 | 5.2 | 2.7 | 43.5% | 40.5% | 81.8% | 1.3 | 0.5 | 1.3 |
13-14 | 24 | CHI | 5 | 43.6 | 13.6 | 5.2 | 2.2 | 38.6% | 30.0% | 78.3% | 1.2 | 0.0 | 0.6 |
14-15 | 25 | CHI | 12 | 42.2 | 22.9 | 5.6 | 3.2 | 44.1% | 38.9% | 81.9% | 2.4 | 0.8 | 1.8 |
16-17 | 27 | CHI | 6 | 39.8 | 22.7 | 7.3 | 4.3 | 42.6% | 26.1% | 80.9% | 1.7 | 0.8 | 2.5 |
17-18 | 28 | MIN | 5 | 34.0 | 15.8 | 6.0 | 4.0 | 44.4% | 47.1% | 83.3% | 0.8 | 0.2 | 1.0 |
18-19 | 29 | PHI | 12 | 35.1 | 19.4 | 6.1 | 5.2 | 45.1% | 26.7% | 87.5% | 1.4 | 0.6 | 1.8 |
19-20 | 30 | MIA | 21 | 38.4 | 22.2 | 6.5 | 6.0 | 48.8% | 34.9% | 85.9% | 2.0 | 0.7 | 2.8 |
20-21 | 31 | MIA | 4 | 38.5 | 14.5 | 7.5 | 7.0 | 29.7% | 26.7% | 72.7% | 1.3 | 0.3 | 2.3 |
21-22 | 32 | MIA | 17 | 37.0 | 27.4 | 7.4 | 4.6 | 50.6% | 33.8% | 84.1% | 2.1 | 0.6 | 1.5 |
年齢 | 33歳 |
身長 | 201cm |
体重 | 100kg |
国籍 | アメリカ |
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