ルーキー時代から10年以上変わらずにマイアミヒートでプレイしたドウェインウェイド。
4度のファイナル進出を果たし、3つのチャンピオンリングを持つNBAの中でも数少ないスーパースターの1人です。
シャックと共にチャンピオンリングを獲得
ルーキー時代から大注目だったウェイドは、シャキールオニールの加入によりお互いに怪我に苦しみながらも2006年にチャンピオンリングを獲得し、そのままスーパースターの階段を登りつめるかのように思われました。
しかし、シャキールオニールの引退やウェイド自身の故障によりその後4年間はプレイオフに進出してもファーストラウンド敗退がほとんどで、ウェイド自身は活躍していましたがチームとしては機能しなかったのを覚えています。
実際にその後の4年間もオールスターには全て出場していますし、2009年には自身初となる得点王のタイトルも獲得しています。
2010年のオールスターでは、MVPに輝くなど怪我を完治させた後の活躍は目を瞠るものがあり、躍動感あふれるイケイケのスタイルは見ているファンを釘付けにしていたのは間違いありません。
レブロン・ボッシュとの新ビッグ3
その後、当時のマイアミヒートの象徴でビッグ3と呼ばれる、レブロンジェームスとクリスボッシュの加入によりヒートは完全に息を吹き返します。
ウェイド自身もレブロンから一歩引いたようなプレイスタイルで、相手チームにとってとても嫌な存在として歯車の合ったスタイルを確立しました。
ビッグ3が揃った最初の年からファイナル進出を果たし、1年目は惜しくもノビツキー要するマブスに敗れましたが、その後の2年間は2連覇を成し遂げるという偉業を達成しています。
2年連続でレブロンジェームスがファイナルMVPを獲得していますが、本当にチームを支えていたのはウェイドだと感じている人は少なくないでしょう。
もちろんレブロンジェームスのプレイは常識を逸していますが、それでもキャブス時代はどうしても勝負所で本来の実力を発揮できずにプレイオフで涙をのんでいるシーンを何度も見ました。
逆にウェイドは若い頃から持ち前の勝負強さがウリでもあったので、そんなウェイドの存在感はキングといえどありがたかったことは間違いなかったでしょう。
単純にプレイを楽しむだけなら昔のウェイドを見ていたほうが面白いんですが、レブロンと一緒にプレイしているウェイドは本当にバスケットが「うまい」という他ありませんでした。
2014年に32歳を迎えたウェイドはベテランの域に達し、若いレブロンとのコンビは3ピートのかかった年もチャンピオンリングに最も近いと予想する人も少なくありませんでした。
セカンドオプションにウェイドなんて、アメリカのナショナルチームでないと考えられないようなことですが、実際にNBAのチームでそれが結果として出ていることからも、本当に素晴らしい選手であると感じます。
スリーピートをかけた2014プレイオフでもヒートはファイナル進出を果たしました。
ファイナルでは前年度同様にスパーズとの対戦となりましたが、ゲーム内容は前年度とは大きく異なり、ヒートはスパーズのバスケットの前に圧倒され1-4と完敗を喫しました。
ウェイドのプレイはとにかく膝に問題があるような重い動きで、ファンからも心配の声が挙がっていました。
王者ヒートの終焉
翌年のリベンジ期待したいところでしたが、シーズンオフにレブロンジェームスがキャブスへの移籍を表明しヒートのビッグ3は終焉を迎えます。
ウェイドとボッシュはヒートに残り2014-15、2015-16シーズンもプレイしました。
ウェイドはレブロンが抜けたためシュートアテンプトが増えるように思われましたが、平均得点は以前よりも低くなっています。
レブロンの抜けた年はプレイオフ進出を逃しましたが、2015-16シーズンはカンファレンスセミファイナルまでコマを進めました。
カンファレンスセミファイナルでは、レギュラーシーズン2位のラプターズと最終戦までもつれ込みましたが惜しくも敗れています。
ウェイド自身もゲームを決定づけるシュートを決めるなど流石と思わせてくれるプレイを多く見せてくれました。
しかし、そのシーズンオフに13シーズンプレイしたマイアミヒートからシカゴブルズへ移籍する発表がありました。
ブルズからキャブスへ
ブルズ自体も大幅なロスター変更となっていて、ラジョンロンドの加入により、ウェイド、ロンド、バトラーの新ビッグ3誕生となります。
全く新しいチームに期待を寄せたファンも多かったと思いますが、ブルズは41勝41敗のギリギリ8位でプレイオフに進出しました。
プレイオフのファーストラウンドでは、シーズン1位のセルティックスと対戦しましたが、チャンピオンリング獲得経験のあるウェイドとロンドは躍動します。
ゲーム1・2でセルティックスを圧倒したブルズは、アウェイで連勝しスイープも期待されました。
しかし、ロンドが負傷により第3戦から欠場しそこからまさかの4連敗でシーズンに幕を閉じました。
そして2017-18シーズンオフにウェイドはキャブスへ移籍することになります。
レブロンと再度チャンピオンリング獲得を期待したファンは世界中にとても多かったですが、ウェイドはシーズン途中に古巣のマイアミヒートへ移籍することとなりました。
若いチームにウェイドが加入したことはチームにとってプラスなのは間違いありませんが、プレイオフファーストラウンドでシクサーズに敗れシーズンを終えています。
ラストシーズン
2018-19シーズンを最後に引退を表明したウェイド。
ラストシーズンもマイアミでプレイしレジェンドらしいプレイで世界中を魅了しました。
そしてラストゲームには、レブロンジェームズ、カーメロアンソニー、クリスポールも応援に駆け付けました。
その中でウェイドは、トリプルダブルの活躍を見せ現役生活に終止符を打っています。
息子との1on1
2020年の年末に、ウェイドと息子であるザイールウェイドの1on1動画が公開されました。
かなり激しくやり合っていて、今後NCAAやNBAでの活躍が期待されます。
キャリスタッツ
レギュラーシーズン
シーズン | 年齢 | チーム | 出場試合 | 出場時間 | 得点 | リバウンド | アシスト | FG確率 | 3PT確率 | FT確率 | スティール | ブロック | TO |
03-04 | 22 | MIA | 61 | 34.9 | 16.2 | 4.0 | 4.5 | 46.5% | 30.2% | 74.7% | 1.4 | 0.6 | 3.2 |
04-05 | 23 | MIA | 77 | 38.6 | 24.1 | 5.2 | 6.8 | 47.8% | 28.9% | 76.2% | 1.6 | 1.1 | 4.2 |
05-06 | 24 | MIA | 75 | 38.6 | 27.2 | 5.7 | 6.7 | 49.5% | 17.1% | 78.3% | 1.9 | 0.8 | 3.6 |
06-07 | 25 | MIA | 51 | 37.9 | 27.4 | 4.7 | 7.5 | 49.1% | 26.6% | 80.7% | 2.1 | 1.2 | 4.2 |
07-08 | 26 | MIA | 51 | 38.3 | 24.6 | 4.2 | 6.9 | 46.9% | 28.6% | 75.8% | 1.7 | 0.7 | 4.4 |
08-09 | 27 | MIA | 79 | 38.6 | 30.2 | 5.0 | 7.5 | 49.1% | 31.7% | 76.5% | 2.2 | 1.3 | 3.4 |
09-10 | 28 | MIA | 77 | 36.3 | 26.6 | 4.8 | 6.5 | 47.6% | 30.0% | 76.1% | 1.8 | 1.1 | 3.3 |
10-11 | 29 | MIA | 76 | 37.1 | 25.5 | 6.4 | 4.6 | 50.0% | 30.6% | 75.8% | 1.5 | 1.1 | 3.1 |
11-12 | 30 | MIA | 49 | 33.2 | 22.1 | 4.8 | 4.6 | 49.7% | 26.8% | 79.1% | 1.7 | 1.3 | 2.6 |
12-13 | 31 | MIA | 69 | 34.7 | 21.2 | 5.0 | 5.1 | 52.1% | 25.8% | 72.5% | 1.9 | 0.8 | 2.8 |
13-14 | 32 | MIA | 54 | 32.9 | 19.0 | 4.5 | 4.7 | 54.5% | 28.1% | 73.3% | 1.5 | 0.5 | 3.0 |
14-15 | 33 | MIA | 62 | 31.8 | 21.5 | 3.5 | 4.8 | 47.0% | 28.4% | 76.8% | 1.2 | 0.3 | 3.4 |
15-16 | 34 | MIA | 74 | 30.5 | 19.0 | 4.1 | 4.6 | 45.6% | 15.9% | 79.3% | 1.1 | 0.6 | 2.7 |
16-17 | 35 | CHI | 60 | 29.9 | 18.3 | 4.5 | 3.8 | 43.4% | 31.0% | 79.4% | 1.4 | 0.7 | 2.3 |
17-18 | 36 | 合計 | 67 | 22.9 | 11.4 | 3.8 | 3.4 | 43.8% | 28.8% | 71.4% | 0.9 | 0.7 | 2.1 |
17-18 | 36 | CLE | 46 | 23.2 | 11.2 | 3.9 | 3.5 | 45.5% | 32.9% | 70.1% | 0.9 | 0.7 | 2.0 |
17-18 | 36 | MIA | 21 | 22.2 | 12.0 | 3.4 | 3.1 | 40.9% | 22.0% | 74.5% | 0.9 | 0.7 | 2.3 |
18-19 | 37 | MIA | 72 | 26.2 | 15.0 | 4.0 | 4.2 | 43.3% | 33.0% | 70.8% | 0.8 | 0.5 | 2.3 |
プレイオフ
シーズン | 年齢 | チーム | 出場試合 | 出場時間 | 得点 | リバウンド | アシスト | FG確率 | 3PT確率 | FT確率 | スティール | ブロック | TO |
03-04 | 22 | MIA | 13 | 39.2 | 18.0 | 4.0 | 5.6 | 45.5% | 37.5% | 78.7% | 1.3 | 0.3 | 4.2 |
04-05 | 23 | MIA | 14 | 40.8 | 27.4 | 5.7 | 6.6 | 48.4% | 10.0% | 79.9% | 1.6 | 1.1 | 4.4 |
05-06 | 24 | MIA | 23 | 41.7 | 28.4 | 5.9 | 5.7 | 49.7% | 37.8% | 80.8% | 2.2 | 1.1 | 3.9 |
06-07 | 25 | MIA | 4 | 40.5 | 23.5 | 4.8 | 6.3 | 42.9% | 0.0% | 68.8% | 1.3 | 0.5 | 5.8 |
08-09 | 27 | MIA | 7 | 40.7 | 29.1 | 5.0 | 5.3 | 43.9% | 36.0% | 86.2% | 0.9 | 1.6 | 3.6 |
09-10 | 28 | MIA | 5 | 42.0 | 33.2 | 5.6 | 6.8 | 56.4% | 40.5% | 67.5% | 1.6 | 1.6 | 5.2 |
10-11 | 29 | MIA | 21 | 39.4 | 24.5 | 7.1 | 4.4 | 48.5% | 26.9% | 77.7% | 1.6 | 1.3 | 3.0 |
11-12 | 30 | MIA | 23 | 39.4 | 22.8 | 5.2 | 4.3 | 46.2% | 29.4% | 72.9% | 1.7 | 1.3 | 3.0 |
12-13 | 31 | MIA | 22 | 35.5 | 15.9 | 4.6 | 4.8 | 45.7% | 25.0% | 75.0% | 1.7 | 1.0 | 2.6 |
13-14 | 32 | MIA | 20 | 34.7 | 17.8 | 3.9 | 3.9 | 50.0% | 37.5% | 76.7% | 1.5 | 0.3 | 2.7 |
15-16 | 34 | MIA | 14 | 33.8 | 21.4 | 5.6 | 4.3 | 46.9% | 52.2% | 78.1% | 0.8 | 0.9 | 2.7 |
16-17 | 35 | CHI | 6 | 31.7 | 15.0 | 5.0 | 4.0 | 37.2% | 35.3% | 95.2% | 0.8 | 1.3 | 1.7 |
17-18 | 36 | MIA | 5 | 25.4 | 16.6 | 4.2 | 3.6 | 44.3% | 0.0% | 80.8% | 1.4 | 0.2 | 2.2 |
年齢 | 41歳 |
身長 | 193cm |
体重 | 100kg |
国籍 | アメリカ |
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