NBAファイナル史上最高の平均得点差というスパーズの圧勝で幕を閉じた2014年のNBA。
その試合内容に様々な意見が飛び交う中、両チームのヘッドコーチの差を指摘する声も上がっています。
これだけの大差がついたことでその理由探しに必至なのもありますが、スパーズの強さだけが目立ったファイナルで、ヒートがこれほど差があるチームだと思えない方も多いのも事実です。(管理人もその一人ですが・・・)
両チームのヘッドコーチ
ポポビッチHC
2人のヘッドコーチとしてのキャリアですが、スパーズのヘッドコーチであるグレッグポポビッチはスパーズのヘッドコーチに就任して18年目という長いキャリアを持っています。
初年度以外は全ての年でプレイオフに出場しチャンピオンにも今年を含めて5度輝いています。
スパーズの優勝回数はこれまでに5回なので全てポポビッチのヘッドコーチチームによるものです。
また、今年を含めて3回NBAの最優秀コーチ賞を獲得している名将です。
エリックHC
ヒートのヘッドコーチをつとめるエリックスポールストラはヒートのヘッドコーチに就任して6年目で、就任後全てのシーズンでプレイオフに出場していて2度チャンピオンにも輝いています。
あのパットライリーのもとでアシスタントコーチを10年程つとめていて、シャック&ウェイドの活躍でチャンピオンに輝いた年もアシスタントコーチをつとめていました。
また、パットライリーから直接指名を受けてヘッドコーチに就任しています。
こうやってみるとポポビッチのキャリアはとても素晴らしく、NBAを代表するヘッドコーチであることはよく分かりますが、エリックのキャリア・戦績も素晴らしくこれだけではどうこう書けるものではありません。
年齢も20歳以上離れていますしポポビッチの方が経験があるのは当然です。
ファイナルでの手腕
それではあれだけの点差がついたファイナルでのヘッドコーチの手腕についてですが、管理人が注目したのは第5戦の第1クォーターです。
第1戦、2戦は終盤まで点差の離れることのない接戦でしたが、第3戦、4戦はスパーズが序盤から大きくリードを広げる展開でした。
ヒートが大きくリードしたのはこのファイナルでおそらく第5戦の第1クォーターだけです。
そこでスパーズのように20点差というようにさらに点差を広げられませんでした。
その理由はスパーズのベンチワークにあったといっても過言ではないのでは?!と管理人は考えています。
タイムアウトのタイミングは誰もが感じるようなものでしたが、開始6分も経たないうちにスターターのダンカンとパーカーをベンチに下げています。
ベンチメンバーがリーグ最強といわれるスパーズですが、それでもダンカン・パーカーほどのパフォーマンスは考えにくいのであの段階でベンチに下げるのは簡単には出来ないでしょう。
実際に最大14点あった点差は一時4点差まで縮まり、最終的に第1クォーターは29-22という7点差におさまりスパーズは悪いなりにもゲームをコントロールし第2クォーターから爆発的な反撃に転じました。
ヒートは点差が離れている時にレブロン・ウェイド・ボッシュを下げれるかと言われれば確かに難しいですが、そのビッグ3が原因になっていることも見られたので、3試合同じことを繰り返したのは残念です。
出す選手、出す選手期待通りの活躍をしてくれなかったエリックも可愛そうですが・・・
また、点差が離れた後ヒートに追い上げを許さなかったスパーズのベンチワークも素晴らしかったです。
20点以上の点差があっても2ゴールランされたらタイムアウトをとるなど流れを切るように仕向け、タイムアウト明けのナンバープレイを確実に決め逆にまたスパーズの流れにもっていくというシーンが何度も見られました。
実際に第3戦では20点以上離れた得点差を7点までは縮めたヒートですが、第4・5戦では1ケタにすることも出来ませんでした。
少し状況は違いますが第5戦で大きく点差が離れた状態のタイムアウト明けでフルコートプレスを仕掛け5秒オーバータイムをとったプレイも圧巻でした。
これらはベンチメンバーなども関係ないことなのでヘッドコーチのすごさであることが分かります。
最後に
実際にどれほど2人に差があるのか、そもそもどちらが上なのかも分かりません。
このファイナルを見る限りではポポビッチヘッドコーチのベンチワークは素晴らしく、エリックヘッドコーチにはもっと要求したいファンが多かったのは事実です。
チームスタイル、メンバーに違いがあるのでもちろん一概には言えませんが、点差が離れた時のベンチワークは差というよりも違いがあったと管理人は思います。
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