NBAのスターガードプレイヤーとしては、異質のプレイスタイルだったアイバーソン。
バスケはサイズだと言われるくらい身長は高いにこしたことはないスポーツですが、世界最高のバスケットリーグNBAではよりそれを実感します。
アイバーソンのプレイスタイルやキャリアについて、動画を中心に見ていきましょう。
アイバーソンのプレイスタイル
NBAではポイントガードでも190cm前後のプレイヤーが多く、シューティングガードまで枠を広げれば200cm前後のプレイヤーがほとんどです。
背の低いポイントガードが注目を浴びることもありましたが、実際にナイスプレイを連発していてもスーパースターまでそのプレイが届くのはこれまで0と言っても過言ではなかったのではないでしょうか。
しかし183cmのアレンアイバーソンはシューティングガードとしてチームを引っ張り、得点王にも輝きました。
また、シーズンMVP、オールスターMVPも獲得し、ファイナル進出も果たしているまさにスーパースターといえます。
クロスオーバーを武器にアウトサイドシュートの上手さは誰が見ても明らかでした。
スピードに加えて、信じられない跳躍力も魅力の選手でした。
長い腕にアームサポート
だらんと膝まで伸びる長い腕には、日本でも多くのプレイヤーが真似をしたトレードマークのアームサポーターが光りました。
独特のステップと、ドリブルやクロスオーバーの後に放たれる難しい体勢のジャンプシュートは、きれいな放物線を描きリングに当たることなくネットに吸い込まれるのがとても印象強いです。
長い腕を使ったディフェンスも素晴らしく、スティール王になった実力者でもあります。
鋭いペネトレイトからのダブルクラッチや、たまにしか見せないダンクは本当に183cmなのかと目を疑いたくなるような迫力と高さで、気付けばテレビ画面でボールを持っていなくても目で追ってしまうプレイヤーの1人です。
上の動画には、もはや伝説となっているマイケルジョーダンとの1on1も収録されています。
オフェンス有利なバスケットとはいえあのジョーダンがディフェンスであそこまで遅れをとっているのは珍しいシーンと言えるでしょう。
ウェスタンカンファレンスの壁
これほど素晴らしいプレイヤーであるアイバーソンでも、チャンピオンリングを手に入れることは出来ませんでした。
上の動画であるようなプレイが、チームとしていくつものスクリーンやフォーメーションから成り立っていたのもその原因といえます。
一度はファイナルまで行っているので、チームとしてもその強さは認める部分かもしれませんが、この当時はウェスタンカンファレンスに強豪チームが偏っていてどこが勝ちあがってもイーストのチームはファイナルでは勝てないといわれていました。
その競合揃いのウェストを、全てスイープでファイナルまで勝ち上がったレイカーズはあのシャック&コービー全盛期でしたから、183cmのアイバーソンがスーパーエースのポジションではトータルで見て現実的には厳しいというのも頷けます。
実際に全てスイープで、日程的にファイナルでは考えられないほど初戦が空いたレイカーズに第1戦は白星を挙げましたが、その後4連敗でシリーズ終了となっています。
マジックジョンソンやスコッティピッペンのような、ガードも出来るビッグマンと一緒にプレイしていればとせつに思いますが、たらればを言い出せばキリがありません。
ファイナルで敗れはしたものの、アイバーソンは自身初となるシーズンMVPを獲得しました。
レイカーズにはどこのチームも勝てなかったと考えるしかないほど、ハイライト動画はスーパープレイの連発です。
ナゲッツへの移籍
その後デンバーナゲッツに移籍し、カーメロアンソニーともプレイしましたが、上手い選手が集まればいいというわけにはいかず、役割が被り気味になり上手く機能しなかったのも残念です。
アイバーソンのバッシュ
アイバーソンはリーボックと契約しておりシグニチャーモデルが発売されていました。
アンサーシリーズとして10作以上を展開し、復刻もされた名作です。
キャリアスタッツ
レギュラーシーズン
シーズン | 年齢 | チーム | 出場試合 | 出場時間 | 得点 | リバウンド | アシスト | FG確率 | 3PT確率 | FT確率 | スティール | ブロック | TO |
96-97 | 21 | PHI | 76 | 40.1 | 23.5 | 4.1 | 7.5 | 41.6% | 34.1% | 70.2% | 2.1 | 0.3 | 4.4 |
97-98 | 22 | PHI | 80 | 39.4 | 22.0 | 3.7 | 6.2 | 46.1% | 29.8% | 72.9% | 2.2 | 0.3 | 3.1 |
98-99 | 23 | PHI | 48 | 41.5 | 26.8 | 4.9 | 4.6 | 41.2% | 29.1% | 75.1% | 2.3 | 0.1 | 3.5 |
99-00 | 24 | PHI | 70 | 40.8 | 28.4 | 3.8 | 4.7 | 42.1% | 34.1% | 71.3% | 2.1 | 0.1 | 3.3 |
00-01 | 25 | PHI | 71 | 42.0 | 31.1 | 3.8 | 4.6 | 42.0% | 32.0% | 81.4% | 2.5 | 0.3 | 3.3 |
01-02 | 26 | PHI | 60 | 43.7 | 31.4 | 4.5 | 5.5 | 39.8% | 29.1% | 81.2% | 2.8 | 0.2 | 4.0 |
02-03 | 27 | PHI | 82 | 42.5 | 27.6 | 4.2 | 5.5 | 41.4% | 27.7% | 77.4% | 2.7 | 0.2 | 3.5 |
03-04 | 28 | PHI | 48 | 42.5 | 26.4 | 3.7 | 6.8 | 38.7% | 28.6% | 74.5% | 2.4 | 0.1 | 4.4 |
04-05 | 29 | PHI | 75 | 42.3 | 30.7 | 4.0 | 7.9 | 42.4% | 30.8% | 83.5% | 2.4 | 0.1 | 4.6 |
05-06 | 30 | PHI | 72 | 43.1 | 33.0 | 3.2 | 7.4 | 44.7% | 32.3% | 81.4% | 1.9 | 0.1 | 3.4 |
06-07 | 31 | 合計 | 65 | 42.5 | 26.3 | 3.0 | 7.2 | 44.2% | 31.5% | 79.5% | 1.9 | 0.2 | 4.1 |
06-07 | 31 | PHI | 15 | 42.7 | 31.2 | 2.7 | 7.3 | 41.3% | 22.6% | 88.5% | 2.2 | 0.1 | 4.4 |
06-07 | 31 | DEN | 50 | 42.4 | 24.8 | 3.0 | 7.2 | 45.4% | 34.7% | 75.9% | 1.8 | 0.2 | 4.0 |
07-08 | 32 | DEN | 82 | 41.8 | 26.4 | 3.0 | 7.1 | 45.8% | 34.5% | 80.9% | 2.0 | 0.1 | 3.0 |
08-09 | 33 | 合計 | 57 | 36.7 | 17.5 | 3.0 | 5.0 | 41.7% | 28.3% | 78.1% | 1.5 | 0.1 | 2.6 |
08-09 | 33 | DEN | 3 | 41.0 | 18.7 | 2.7 | 6.7 | 45.0% | 25.0% | 72.0% | 1.0 | 0.3 | 3.3 |
08-09 | 33 | DET | 54 | 36.5 | 17.4 | 3.1 | 4.9 | 41.6% | 28.6% | 78.6% | 1.6 | 0.1 | 2.5 |
09-10 | 34 | 合計 | 28 | 30.9 | 13.8 | 2.8 | 4.0 | 43.0% | 36.0% | 79.4% | 0.7 | 0.1 | 2.3 |
09-10 | 34 | MEM | 3 | 22.3 | 12.3 | 1.3 | 3.7 | 57.7% | 100.0% | 50.0% | 0.3 | 0.0 | 2.3 |
09-10 | 34 | PHI | 25 | 31.9 | 13.9 | 3.0 | 4.1 | 41.7% | 33.3% | 82.4% | 0.7 | 0.1 | 2.3 |
プレイオフ
シーズン | 年齢 | チーム | 出場試合 | 出場時間 | 得点 | リバウンド | アシスト | FG確率 | 3PT確率 | FT確率 | スティール | ブロック | TO |
98-99 | 23 | PHI | 8 | 44.8 | 28.5 | 4.1 | 4.9 | 41.1% | 28.3% | 71.2% | 2.5 | 0.3 | 3.0 |
99-00 | 24 | PHI | 10 | 44.4 | 26.2 | 4.0 | 4.5 | 38.4% | 30.8% | 73.9% | 1.2 | 0.1 | 3.2 |
00-01 | 25 | PHI | 22 | 46.2 | 32.9 | 4.7 | 6.1 | 38.9% | 33.8% | 77.4% | 2.4 | 0.3 | 2.9 |
01-02 | 26 | PHI | 5 | 41.8 | 30.0 | 3.6 | 4.2 | 38.1% | 33.3% | 81.0% | 2.6 | 0.0 | 2.4 |
02-03 | 27 | PHI | 12 | 46.4 | 31.7 | 4.3 | 7.4 | 41.6% | 34.5% | 73.7% | 2.4 | 0.1 | 3.9 |
04-05 | 29 | PHI | 5 | 47.6 | 31.2 | 2.2 | 10.0 | 46.8% | 41.4% | 89.7% | 2.0 | 0.4 | 4.2 |
06-07 | 31 | DEN | 5 | 44.6 | 22.8 | 0.6 | 5.8 | 36.8% | 29.4% | 80.6% | 1.4 | 0.0 | 3.0 |
07-08 | 32 | DEN | 4 | 39.5 | 24.5 | 3.0 | 4.5 | 43.4% | 21.4% | 69.7% | 1.0 | 0.3 | 1.8 |
最後に
シクサーズから移籍後を踏まえてもアイバーソンは、やはりスーパースターであり日本人が真似できるスキルも多く、小さいプレイヤーに夢を与えたことは間違いありません。
卓越したクロスオーバーからのドライブや美しい放物線を描いたジャンプシュートは今後も語り継がれることは間違いないでしょう。
年齢 | 49歳 |
身長 | 183cm |
体重 | 74.8kg |
国籍 | アメリカ |
コメント
183で足りないって ほんとおかしい世界だよな
マイケルジョーダンの 190ぐらいでも
大きくないほうだし
センターは 2m越えどころか210越えじゃないと厳しくなってるっていう
ただ比較的 スモール選手も活躍してるし
それこそ みんな2m越えにしたほうが強いなら そうするのにしないってことは
まあ それなりに
どうしてもビッグまんは体の使い方がざつになるし クイックネスやスピードでは劣るから
適材適所でしょう