湧川 颯斗:日本の未来を担う大型ポイントガード

 

Bリーグ界において「大型ポイントガード」という新たなスタンダードを確立しようとしているのが、三遠ネオフェニックスに所属する湧川颯斗(わくがわ はやと)選手です。

194cmという、これまでの日本バスケの常識を覆すサイズを誇りながら、司令塔としての天性のセンスを兼ね備えた彼は、高校卒業後すぐにプロの世界へ飛び込むという異例の道を選択しました。

滋賀での苦い経験と歓喜を経て、現在は三遠の地でさらなる飛躍を遂げようとしています。

本稿では、日本の未来を担う若き司令塔、湧川選手のこれまでの歩みを辿ります。

高卒プロ入りの決断と福岡大大濠での栄光

広島県出身の湧川選手は、名門・福岡大学附属大濠高校でその才能を完全に開花させました。

2年次のウインターカップでは、エースとしてチームを日本一に導き、大会ベスト5にも選出。

3年次にはキャプテンとして、圧倒的な得点力とゲームメイクで高校バスケ界の頂点に君臨しました。

 

 

大学バスケ界からの熱烈な勧誘が予想される中、彼が下した決断は「大学進学ではなく、Bリーグへの挑戦」でした。

2022年12月、高校在学中に滋賀レイクスへ特別指定選手として加入。

河村勇輝選手(横浜BC、現NBA)らが大学中退を経てプロ入りする流れがある中で、高校卒業後ダイレクトでプロ契約を結んだ彼の選択は、日本バスケットボール界におけるキャリア形成の新たな選択肢を提示する大きな一歩となりました。

滋賀レイクスでの苦闘と成長:B2優勝への貢献

プロ生活のスタート地点となった滋賀レイクスでは、厳しい現実に直面することもありました。

ルーキーイヤーとなった2022-23シーズン、チームは激しい残留争いの末にB2降格を経験します。

しかし、この苦境が湧川選手を逞しく成長させました。

2023-24シーズン、B2での戦いを余儀なくされたチームにおいて、彼は主力の一角として定着。

 

 

全60試合に出場し、平均21.4分のプレータイムで7.2得点を記録するなど、司令塔としての経験値を着実に積み上げました。

何より、プレーオフを勝ち抜き、B2優勝と1年でのB1復帰を果たした経験は、彼にとって「勝つためのガード」としての自覚を深める貴重な財産となりました。

三遠ネオフェニックスでの覚醒と日本代表への想い

2024年6月、さらなる高みを目指して三遠ネオフェニックスへの移籍を発表しました。

大野篤史ヘッドコーチの指導の下、より強度の高いバスケットボールと、勝負どころでの判断力を磨くことが目的でした。

2024-25シーズンは、強豪がひしめく中、バックコートの重要な戦力として躍進。

 

 

2025-26シーズン現在、彼は三遠の変幻自在な攻撃を司る核として活躍しています。

また、日本代表(AKATSUKI JAPAN)への想いも強く、2025年度のディベロップメントキャンプやU23代表にも選出。

トム・ホーバス監督からも、そのサイズを活かしたプレースタイルに高い期待が寄せられており、次世代の代表メンバー入りが確実視されています。

プレースタイルの特徴:194cmの大型司令塔

湧川選手の魅力は、何と言ってもその「サイズ」と「視野の広さ」の融合にあります。

  • ミスマッチの活用: 相手ガードに対して圧倒的な高さがあるため、ポストアップからの攻めや、高い打点からのパス供給が可能です。
  • リバウンド参加: センター並みの身長を活かし、自らリバウンドを拾ってそのまま速攻(コースト・トゥ・コースト)を展開できる機動力を持っています。
  • ディフェンスの汎用性: リーチの長さを武器に、相手のエースガードに圧力をかけるだけでなく、スイッチしてもフォワード陣を守り抜くことができます。
  • 高い適応力: 「高卒プロ」というプレッシャーを跳ね除け、B1・B2の両カテゴリーで戦い抜いてきた精神的なタフさも彼の強みです。

 

 

日本を背負う「ユニコーン」の進化

湧川颯斗選手のキャリアは、常に既存の枠組みへの挑戦でした。

高校バスケのスターからプロの舞台へ直行し、滋賀での試練を経て三遠で開花しつつあるその姿は、多くの若手選手の憧れとなっています。

2026年、21歳という若さでB1の主力としてコートに立つ彼は、まさに日本のバスケットボール界に現れた「ユニコーン(希有な才能)」です。

三遠でのタイトル獲得、そして日本代表としての国際舞台での躍進。

194cmのポイントガードが描き出す未来予想図は、日本バスケ界にこれまでにない輝きをもたらそうとしています。

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