NBA2017ファイナルがゲーム2まで終えてウォリアーズの2-0という結果となりファンの方は色々と思うところがあるでしょう。
大方の予想通りという意見が多数ですが、ウォリアーズのオフェンス力をあらためて見せつけられているような印象です。
ゲーム1・2ともにウォリアーズのスコアリーダーは、今シーズンから加入したケビンデュラントです。
ケビンデュラントの2試合のスタッツは以下のようになっています。
G1 | G2 | |
得点 | 38 | 33 |
FG確率 | 59.1% | 53.8% |
3pt確率 | 50% | 50% |
デュラント劇場と比喩できるくらい質の高いスタッツとなっています。
Mr. Unreliable
サンダーに所属していた2014年のプレイオフでデュラントは、地元紙にMr. Unreliableという見出しで掲載されました。
Mr. Unreliableとは訳すと頼りにならない男という意味です。
その後地元紙は行き過ぎた表現だと謝罪したようですが、そのような見出しを地元紙がつけるというのは、それ相応の期待を裏切られたということでしょう。
2017ファイナルでのデュラントのプレイを見て同じ見出しを付ける方は世界中を探してもいないと思われますが、その記憶が残っているファンは少なくないでしょう。
2番は、もう、うんざりだ。
この言葉は、デュラント自身がシーズンMVPを獲得した時にコメントしたものです。
ドラフトも2位で入り、ファイナルではヒートに敗れ、得点王は獲得していたものの、MVP選考ではレブロンジェームズとデリックローズに敗れていました。
NBA選手における最高の栄誉はチャンピオンリングの獲得であることに間違いはなく、2番はもううんざりだという言葉は今シーズンのファイナルのデュラントのプレイを物語っているのかもしれません。
ウォリアーズに入って変わった点
ケビンデュラント自身ウォリアーズに加入しどのような点が変わったのでしょうか?
日々練習と試合を重ねているからと言ってあれほどの選手が驚くほど技術や身体能力が向上することはおそらくないでしょう。
得点王を獲得した過去の4シーズンと今シーズンのスタッツを見比べてみましょう。
得点 | 出場時間 | FG確率 | |
9-10 | 30.1 | 39.5 | 51.4% |
10-11 | 27.7 | 38.9 | 50.9% |
11-12 | 28.0 | 38.6 | 54.7% |
13-14 | 32.0 | 38.5 | 54.9% |
16-17 | 25.1 | 33.4 | 60.8% |
一言でいうと得点を挙げるうえで負担が減ったといったところでしょうか。
平均出場時間が5分以上短くなり、確率は5%以上あがっています。
得点はリーグ13位と得点王のウェストブルックとは平均6点以上の差がありますが、ウォリアーズの中でデュラントがそれほど無理に得点しにいく必要がないということでしょう。
移籍への批判
デュラントがウォリアーズ移籍を表明した当初は世界中でものすごい数の批判がありました。
移籍から1年以上たった今でもWEB上やSNSでは未だに目にすることもあるほどです。
しかし、当のデュラント自身はすでに開き直っているようで、雑音は全く耳に届いていないようです。
逆に、これまでで一番バスケットに集中しているともコメントしているため、ファイナルの終焉が近づくにつれてまた様々な声も上がると思われますが、それによりデュラントのプレイが遜色することはないでしょう。
“キング”レブロンジェームズの壁
チャンピオンリング獲得まであと2つとしたデュラントですが、ここからキャブスのホームに移るためまだまだファイナルの行方は分かりません。
デュラントがNBA入りした時にはレブロンはすでに4年目で、デュラントのキャリアの中でレブロンが目の上のたんこぶだったことは間違いありません。
ファイナルで唯一戦った2011-12シーズンでもファイナルでは珍しい1-4で敗れ未熟さを露呈したと言われています。
しかし、2017ファイナルでは、レブロンとマッチアップしながらも冒頭にあげたようなスタッツを残し、レブロンも「KD」にやられたとコメントしているほどその活躍は目を見張るものがあります。
このままキングがおとなしくしているわけもなく、残りゲームでレブロンの壁を超えられるのか世界中が注目することとなりそうです。
最後に
プレイオフ14連勝とNBA記録を樹立したウォリアーズ。
KD1人の力ではありませんが、その原動力となっていることに間違いはありません。
残りゲームでさらに素晴らしいスタッツと記憶に残るプレイを見せてくれることを願っています。
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