グラントヒル:非凡な才能を秘めながら怪我に泣いた天才

 

ルーキーイヤーから類稀な才能を発揮し、新人王に加えて、オールスターのファン投票1位など輝かしい記録を残したグラントヒル。

マイケルジョーダンの最初の引退後ということもあり、グラントヒルが今後NBAを引っ張っていくと多くのNBAファンが思っていました。

グラントヒルのキャリアやプレイスタイルについて、動画を中心に見ていきましょう。

ドラフト3位でピストンズ入団

 

名門デューク大学で2度NCAAチャンピオンに輝いたグラントヒルは、1994年のドラフト3位でNBA入りします。

因みにその年の1位はグレンロビンソン、2位はジェイソンキッドでした。

ルーキーイヤーからシーズン平均19.9得点、5.0アシスト、6.4リバウンドと恐ろしいスタッツを残したグラントヒルはジェイソンキッドと同時受賞というかたちで新人王を獲得しました。

またシーズン途中でおこなわれたオールスターゲームでは、新人ながらファン投票1位を獲得するほどの人気と実力を兼ね備えた選手でもありました。

翌年にはチームをプレイオフに導きますが、6シーズンプレイしたピストンズではプレイオフで1度もセカンドラウンドへ進むことは出来ませんでした。

 

 

 

 

マジックへ移籍

 

チームとしてはプレイオフに進出するのがやっとといったところが現実で、ヒルはチャンピオンリング獲得のために移籍を決意し、オーランドマジックへ移籍します。

今思えばこのトレードはとても興味深いもので、当時日本ではほぼ無名だったベンウォレスらとトレードでマジックに移籍し、その時にマグレディもマジックに移籍してきました。

シャックとペニーは当時既にマジックを去ってしまっていましたが、今出た名前だけでもとんでもない面子です。

もう少しなにかがずれていればと考えるときりがないほどです。

 

 

足首骨折とヘルニア

しかし、そのマジックへ移籍した直後に足首を骨折したグラントヒルは、その後も足首の怪我に悩まされ続けます。

回復の兆しが見えた頃にはヘルニアになってしまい、NBAで最も活躍できると言われている30歳前後のシーズンを本来の姿でプレイすることは出来ませんでした。

ペニーとグラントヒルといった、ジョーダンの後継者に最も近かった2人が揃ってその才能を怪我により発揮できなかったことは、NBAファンにとってはとても悲しい現実でした。

それでもヒルは、怪我から復活しカムバックを果たします。

 

 

サンズへ移籍

 

マジックからフェニックスサンズへと移籍したヒルは、スティーブナッシュを中心としたアップテンポなバスケットにも問題なく適応し素晴らしいプレイを見せてくれました。

全盛期のキレは当然取り戻せていなかったものの、持ち前のセンスと経験は群を抜いていました。

今でもNBAでヒルのようなセンスに溢れるプレイヤーは、多く見かけることは出来ません。

 

 

グラントヒルのバッシュ

グラントヒルは、当時フィラとスポンサー契約を結んでおりシグニチャーモデルも発売されていました。

現在では復刻版が発売され、バスケットシューズのみならずスニーカーとしても人気の高い一足です。

 

 

キャリアスタッツ

レギュラーシーズン

シーズン 年齢 チーム 出場試合 出場時間 得点 リバウンド アシスト FG確率 3PT確率 FT確率 スティール ブロック TO
94-95 22 DET 70 38.3 19.9 6.4 5.0 47.7% 14.8% 73.2% 1.8 0.9 2.9
95-96 23 DET 80 40.8 20.2 9.8 6.9 46.2% 19.2% 75.1% 1.3 0.6 3.3
96-97 24 DET 80 39.3 21.4 9.0 7.3 49.6% 30.3% 71.1% 1.8 0.6 3.2
97-98 25 DET 81 40.7 21.1 7.7 6.8 45.2% 14.3% 74.0% 1.8 0.7 3.5
98-99 26 DET 50 37.0 21.1 7.1 6.0 47.9% 0.0% 75.2% 1.6 0.5 3.7
99-00 27 DET 74 37.5 25.8 6.6 5.2 48.9% 34.7% 79.5% 1.4 0.6 3.2
00-01 28 ORL 4 33.3 13.8 6.3 6.3 44.2% 100.0% 61.5% 1.3 0.5 2.8
01-02 29 ORL 14 36.6 16.8 8.9 4.6 42.6% 0.0% 86.3% 0.6 0.3 2.6
02-03 30 ORL 29 29.1 14.5 7.1 4.2 49.2% 25.0% 81.9% 1.0 0.4 2.9
03-04 31 ORL
04-05 32 ORL 67 34.9 19.7 4.7 3.3 50.9% 23.1% 82.1% 1.4 0.4 2.4
05-06 33 ORL 21 29.2 15.1 3.8 2.3 49.0% 25.0% 76.5% 1.1 0.3 1.7
06-07 34 ORL 65 30.9 14.4 3.6 2.1 51.8% 16.7% 76.5% 0.9 0.4 2.2
07-08 35 PHO 70 31.7 13.1 5.0 2.9 50.3% 31.7% 86.7% 0.9 0.8 1.4
08-09 36 PHO 82 29.8 12.0 4.9 2.3 52.3% 31.6% 80.8% 1.1 0.7 1.5
09-10 37 PHO 81 30.0 11.3 5.5 2.4 47.8% 43.8% 81.7% 0.7 0.4 1.3
10-11 38 PHO 80 30.1 13.2 4.2 2.5 48.4% 39.5% 82.9% 0.8 0.4 1.7
11-12 39 PHO 49 28.1 10.2 3.5 2.2 44.6% 26.4% 76.1% 0.8 0.6 1.3
12-13 40 LAC 29 15.1 3.2 1.7 0.9 38.8% 27.3% 58.3% 0.4 0.2 0.9

 

プレイオフ

シーズン 年齢 チーム 出場試合 出場時間 得点 リバウンド アシスト FG確率 3PT確率 FT確率 スティール ブロック TO
95-96 23 DET 3 38.3 19.0 7.3 3.7 56.4% 50.0% 85.7% 1.0 0.0 2.7
96-97 24 DET 5 40.6 23.6 6.8 5.4 43.7% 71.8% 0.8 1.0 3.8
98-99 26 DET 5 35.2 19.4 7.2 7.4 45.7% 0.0% 81.3% 2.0 0.4 2.4
99-00 27 DET 2 27.5 11.0 5.5 4.5 37.5% 50.0% 90.0% 0.5 0.0 5.0
06-07 34 ORL 4 35.8 15.0 5.5 3.8 50.0% 66.7% 0.5 0.3 2.5
07-08 35 PHO 3 22.7 3.7 5.3 1.0 45.5% 100.0% 0.7 0.3 0.0
09-10 37 PHO 16 28.3 9.6 5.8 2.3 48.0% 18.8% 86.8% 0.8 0.6 1.2
12-13 40 LAC 1 20.0 4.0 4.0 2.0 50.0% 0.0 0.0 1.0

 

経歴

グラントヒルの主な経歴
  • 1972
    アメリカテキサス州ダラス生まれ
    52年
  • 1991
    NCAAチャンピオン
    計2回 1991,1992
  • 1994
    ドラフト3位でピストンズ入団
  • 1995
    オールスターゲーム出場
    計7回 1995-1998,2000-2001,2005
  • 1995
    新人王
  • 1996
    アトランタオリンピック
    アメリカ代表として金メダル
  • 2000
    マジックへ移籍
  • 2005
    NBAスポーツマンシップ賞
    計3回 2005,2008,2010
  • 2007
    サンズへ移籍
  • 2012
    クリッパーズへ移籍
  • 2013
    引退

 

 

年齢 52歳
身長 203cm
体重 102kg
国籍 アメリカ

 

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