NBAの歴史を語る上で、シカゴ・ブルズほど世界的なアイコンとなったチームは他にありません。
1990年代にマイケル・ジョーダンを中心に築き上げられた黄金時代は、単なるスポーツの記録を超え、バスケットボールという競技そのものを世界的な人気へと押し上げました。
真っ赤なユニフォームと象徴的な雄牛のロゴは、今なお勝利と栄光の象徴としてファンの心に刻まれています。
本記事では、創設から現在に至るまでの激動の歴史と、チームを支えた主要な所属選手について詳しく解説します。
創設と初期の苦闘(1966年 – 1983年)
シカゴ・ブルズは1966年にNBAの拡張チームとして誕生しました。
シカゴを本拠地としたプロバスケットボールチームとしては、スタッグズやパッカーズ(現ウィザーズ)に続く3つ目の挑戦でした。
初期のチームを支えたのは、後に「ミスター・ブルズ」と呼ばれることになるジェリー・スローンや、強力なスコアラーのボブ・ラブです。
彼らは激しいディフェンスを身上とする粘り強いチームを作り上げ、1970年代前半にはプレーオフの常連となりました。
しかし、当時はミルウォーキー・バックスやゴールデンステート・ウォリアーズといった強豪の壁が厚く、カンファレンス決勝までは進むものの、念願のファイナル進出には手が届かない日々が続きました。
1970年代後半から80年代初頭にかけて、チームは一時的な低迷期に入ります。
しかし、この沈黙は後に世界を変えることになる「神」の降臨への序章に過ぎませんでした。
マイケル・ジョーダンの登場と90年代の黄金時代
1984年のNBAドラフト、シカゴ・ブルズは全体3位でノースカロライナ大学のマイケル・ジョーダンを指名します。
この瞬間が、チームだけでなくNBA全体の運命を変えました。
第一次スリーピート(1991年 – 1993年)
ジョーダンは瞬く間にリーグ最高の選手へと成長しましたが、チームとしての優勝には時間を要しました。
宿敵デトロイト・ピストンズの「バッドボーイズ」による激しいマーク(ジョーダン・ルール)に苦しめられましたが、スコッティ・ピッペンの成長とフィル・ジャクソンヘッドコーチの就任により、チームは「トライアングル・オフェンス」を確立。
ついに1991年、マジック・ジョンソン率いるレイカーズを破り初優勝を果たします。
その後、1992年、1993年と連覇し、NBA史上稀に見る「スリーピート(3連覇)」を達成しました。

第二次スリーピート(1996年 – 1998年)
1993年のジョーダンの電撃引退と復帰を経て、ブルズは再び最強の座に返り咲きます。
リバウンド王デニス・ロッドマンを加え、1995-96シーズンには当時史上最多となる「72勝10敗」という驚異的な記録を樹立。
そのまま1996年から1998年まで再び3連覇を成し遂げました。
特に1998年のファイナル第6戦、ジョーダンが放った「ラスト・ショット」は、バスケットボール史上最も有名なシーンの一つとして語り継がれています。

デリック・ローズの時代と復活の兆し(2000年代 – 2010年代)
ジョーダン時代の終焉後、ブルズは長い再建期に入りました。
その暗雲を切り裂いたのが、2008年のドラフト1位で入団した地元シカゴ出身のデリック・ローズでした。
ローズは圧倒的なスピードと身体能力でリーグを席巻し、2011年にはNBA史上最年少(22歳)でシーズンMVPを受賞。
ジョアキム・ノアやルオル・デンらと共に、再びブルズを東地区のトップへと導きました。
しかし、2012年のプレーオフでのローズの大怪我を境に、優勝への道は再び険しいものとなりました。
その後はジミー・バトラーを中心とした時代を経て、チームは新たな方向性を模索することになります。
近年の動向と現在のブルズ(2020年代以降)
2020年代に入り、ブルズは大型補強を敢行しました。
エースのザック・ラビーンに加え、ニコラ・ブーチェビッチ、さらにベテランのスコアラーであるデマー・デローザン(2025年まで在籍)を獲得。
華やかなオフェンスでファンを魅了しました。
2026年現在のブルズは、若手の育成とベテランの融合を進める過渡期にあります。
若き司令塔コービー・ホワイトの覚醒や、トレードで加入したジョシュ・ギディーの多才なプレーが新しいチームの核となっており、再びプレーオフの上位戦線へ食い込むための土台作りが進んでいます。
河村勇輝選手が2way契約を結んだこともあり、日本からの注目度も高いです。

シカゴ・ブルズの主な所属選手・レジェンド
ブルズの歴史を彩った主要な選手を挙げます。
マイケル・ジョーダン (Michael Jordan)
背番号23(永久欠番)。
6度の優勝、5度のMVP、10度の得点王。「バスケットボールの神様」。
スコッティ・ピッペン (Scottie Pippen)
背番号33(永久欠番)。
ジョーダンの最高の相棒であり、史上最高のディフェンシブ・フォワード。
デニス・ロッドマン (Dennis Rodman)
1990年代後半の3連覇に貢献。
圧倒的なリバウンド能力と奇抜なスタイルで人気を博した。
ジェリー・スローン (Jerry Sloan)
背番号4(永久欠番)。
創設期のスターで、後に名将として殿堂入り。
ブルズ初の永久欠番選手。
ボブ・ラブ (Bob Love)
背番号10(永久欠番)。
1970年代の看板スコアラー。
デリック・ローズ (Derrick Rose)
地元シカゴの英雄。
2011年MVP。
その華麗なプレースタイルは「Windy City Assassin」と呼ばれた。
アーティス・ギルモア (Artis Gilmore)
1970年代後半から80年代にかけて活躍した名センター。
最後に
シカゴ・ブルズの歴史は、不屈の精神と圧倒的な勝利への執念の歴史です。
ジョーダン時代の栄光はあまりにも巨大ですが、その土台となった初期のディフェンス重視の文化や、ローズが見せた再興への情熱もまた、ブルズというチームの重要なピースです。
現在、新たな世代がその伝統を受け継ぎ、ユナイテッド・センターに再びチャンピオン旗を掲げる日を目指して戦い続けています。





























コメント
MJはウィザーズにも所属してましたよー。
そうでしたね・・・30歳後半でもの凄い点数をとっていました。訂正してお詫び申し上げます。