サージ・イバカ:チームのリング下をディフェンスで支えるブロック王

 

サージイバカは、コンゴ共和国の首都ブラザウィル出身で、スペインのプロバスケットリーグでプレイした後2009-10シーズンよりNBA入りを果たした選手です。

サージイバカのプレイスタイルやキャリアについて、動画を中心に見ていきましょう。

プレイスタイル

ポジションは限りなくセンターに近いパワーフォワードで、センタープレイヤーがコートの上にいなければイバカがセンターとしてプレイすることも少なくありません。

シュートレンジも広く、その力強いオフェンスに定評がありますが、イバカといえばやはりディフェンスというイメージも少なくないように、ブロックショットをはじめとしたディフェンス力により定評のある選手です。

 

 

上の動画を見ただけでも、その身体能力の高さがうかがえます。

実際に2012・13と2年連続でNBAのブロック王に輝いていて、2014もアンソニーデービスに続く2位という素晴らしい成績を残しているリング下の要です。

ブロックの数字は1試合を平均するとリーダーであっても3本前後ですが、イバカのブロックを嫌がって外れるシュートや、パスアウトすることを考えればその存在の大きさは計り知れません。

サンダー時代

 

2014年のプレイオフカンファレンスファイナルでは、負傷によりイバカが第1・2戦を欠場し、サンダーはアウェイではありましたがリング下をスパーズに制され大敗を喫しました。

第3戦でイバカが本調子ではなくても強行で復帰した後は、ホームで2連勝とその存在感の大きさを証明しました。

残念ながら第5・6戦に敗れたサンダーはプレイオフ敗退となりましたが、イバカが本調子であれば少なくとも展開は違った可能性もあったのではと考える方も少なくないでしょう。

 

 

攻撃的なサンダーのスタイルではありますが、タンオーバーの数は2014プレイオフで4強に残ったチームの中でもワーストでした。

改善されなければカンファレンスチャンピオン、NBAチャンピオンとなるのは難しかったでしょう。(イバカ自体は多くてもシーズン平均1.5と攻撃的なセンターの中では少ないほうです)

また、気性も激しく、インサイドプレイで凌ぎを削りあっているので致し方ない部分はありますが、乱闘シーンのダイジェストでは常連とも言えます。

 

 

マジック・ラプターズへの移籍

2016年にデュラント同様サンダーを離れることになったサージイバカ。

 

 

移籍先はマジックでしたが、2016-17シーズン途中にはラプターズへ移籍することになりました。

2017-18シーズンもラプターズでプレイしたイバカはサンダー時代に比べるとややスタッツは落ちているものの、スタートメンバーとしてイースト首位でシーズンを終えたラプターズのリング下を支えました。

 

 

チャンピオンリング獲得

2018-19シーズンもラプターズでプレイしたイバカ。

ヘッドコーチとエースが変わりシーズン前は不安視されましたが、新加入のレナードを中心にイバカもアウトサイドシュートのレンジもさらに広がり得点を重ねました。

 

 

イースト2位でプレイオフに進出したラプターズは、ファーストラウンドでマジックに4-1で勝利すると、カンファレンスセミファイナルではシクサーズと第7戦までもつれ込む熱戦を演じました。

 

 

カワイレナードの歴史的なブザービーターで、ラプターズは勝利しましたが、イバカも第7戦では17得点8リバウンドで+22を記録しています。

シーズン1位のバックスとのカンファレンスファイナルは、序盤のアウェイゲームを2つ落としますが、そこから一気に4連勝でファイナル進出を決めました。

スリーピートを狙うウォリアーズとのファイナルでも、イバカは2ケタ得点を挙げるなど存在感を発揮し、4-2でシリーズを制し自身初となるチャンピオンリングを獲得しています。

 

 

 

 

2019-20シーズンを前に、ラプターズはエースのカウイレナードを失いました。

それでも大きな補強もないまま勝ち星をかさね、新型コロナウィルスの影響で、変則的なシーズンとなりましたが昨シーズンに続き、イースト2位でプレイオフに進出しました。

 

 

ファーストラウンドで、ネッツをスイープで退けましたが、カンファレンスセミファイナルでセルティックスに7戦までもつれこむ接戦の末敗れてシーズンを終えています。

 

 

クリッパーズへ移籍

2020-21シーズンを前に、イバカはカワイレナードも所属するロサンゼルスクリッパーズへ移籍しました。

欠場者が続く中、チームのリング下に加えて得点面でも活躍を見せています。

 

 

キャリアスタッツ

レギュラーシーズン

シーズン 年齢 チーム 出場試合 出場時間 得点 リバウンド アシスト FG確率 3PT確率 FT確率 スティール ブロック TO
09-10 20 OKC 73 18.1 6.3 5.4 0.1 54.3% 50.0% 63.0% 0.3 1.3 0.9
10-11 21 OKC 82 27.0 9.9 7.6 0.3 54.3% 0.0% 75.0% 0.4 2.4 0.9
11-12 22 OKC 66 27.2 9.1 7.5 0.4 53.5% 33.3% 66.1% 0.5 3.7 1.2
12-13 23 OKC 80 31.1 13.2 7.7 0.5 57.3% 35.1% 74.9% 0.4 3.0 1.6
13-14 24 OKC 81 32.9 15.1 8.8 1.0 53.6% 38.3% 78.4% 0.5 2.7 1.5
14-15 25 OKC 64 33.1 14.3 7.8 0.9 47.6% 37.6% 83.6% 0.5 2.4 1.5
15-16 26 OKC 78 32.1 12.6 6.8 0.8 47.9% 32.6% 75.2% 0.5 1.9 1.4
16-17 27 合計 79 30.7 14.8 6.8 0.9 48.0% 39.1% 85.6% 0.5 1.6 1.3
16-17 27 ORL 56 30.5 15.1 6.8 1.1 48.8% 38.8% 84.6% 0.6 1.6 1.2
16-17 27 TOR 23 31.0 14.2 6.8 0.7 45.9% 39.8% 88.2% 0.3 1.4 1.7
17-18 28 TOR 76 27.5 12.6 6.3 0.8 48.3% 36.0% 79.7% 0.4 1.3 1.2
18-19 29 TOR 74 27.2 15.0 8.1 1.3 52.9% 29.0% 76.3% 0.4 1.4 1.5
19-20 30 TOR 55 27.0 15.4 8.2 1.4 51.2% 38.5% 71.8% 0.5 0.8 2.0

 

プレイオフ

シーズン 年齢 チーム 出場試合 出場時間 得点 リバウンド アシスト FG確率 3PT確率 FT確率 スティール ブロック TO
09-10 20 OKC 6 25.5 7.8 6.5 0.3 57.1% 70.0% 0.3 2.0 1.0
10-11 21 OKC 17 28.8 9.8 7.3 0.2 46.2% 0.0% 82.5% 0.2 3.1 1.2
11-12 22 OKC 20 28.5 9.8 5.8 0.6 52.8% 25.0% 72.2% 0.6 3.0 0.6
12-13 23 OKC 11 33.3 12.8 8.4 0.7 43.7% 44.4% 79.2% 0.0 3.0 0.6
13-14 24 OKC 17 34.2 12.1 6.8 0.7 59.2% 38.5% 76.5% 0.6 2.5 1.2
15-16 26 OKC 18 33.4 12.0 6.3 0.6 52.1% 44.9% 75.0% 0.8 1.3 0.5
16-17 27 TOR 10 30.7 14.3 6.5 1.4 46.2% 31.6% 84.6% 0.4 1.7 1.1
17-18 28 TOR 10 26.0 8.7 5.9 1.1 41.7% 37.5% 81.8% 0.1 1.3 1.6
18-19 29 TOR 24 20.8 9.4 6.0 0.9 47.7% 23.7% 76.2% 0.5 1.0 1.0
19-20 30 TOR 11 22.8 14.8 7.7 1.2 57.3% 51.1% 100.0% 0.2 1.3 1.1

 

 

年齢 33歳
身長 208cm
体重 107kg
国籍 スペイン
コンゴ共和国

 

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