NBA2013-14のプレイオフ、ファイナルで圧倒的な強さを見せチャンピオンリングを獲得したサンアントニオスパーズ。
結果的に見るとその王者スパーズを最も苦しめたのはファーストラウンドで対戦したダラスマーベリックスであり、その中でも最も輝きを見せていたのがモンテエリスでした。
2013-14プレイオフ
2013-14のプレイオフファーストラウンドでは8戦中5戦が第7戦までもつれこむ大接戦で、そのうち3試合はいわゆる4強の第1.2シードをもっているチームの組み合わせでした。
マブスはシーズン8位だったため、カンファレンストップのスパーズとファーストラウンドで対戦し最終戦までもつれ込む展開となりました。
これだけ多くのカードが最終戦までもつれていたのでファーストラウンドで各チームの調整不足くらいにしか考えていなかったのですが、結果的にファイナルまで見てもスパーズと最終戦までもつれ込んだカードはなく、それどころかサンダーもヒートも大差をつけられたゲームも多く、負け方が非常によくないものでした。
皮肉にもファイナル終了後に再注目されることとなったマブスとエリスですが、サンダーとのカンファレンスファイナル、ヒートとのファイナルを見た後に見ると、明らかに終盤前に結果が分かるほど点差が離れたのは第7戦のみでとても面白いゲームが続きました。
トニーパーカーとホーム、アウェイ関係なくやりあえていたのはとても凄いことで、ウェストブルックでさえアウェイゲームでは点差を大きくつけられて点数は重ねていたものの勝てそうなゲームには一度もなりませんでした。
ファイナルではチャルマーズがスタートから外されるほど相手になっていなかったですし、来季からもエリスには大きく期待できそうです。
モンテエリスのキャリア
ウォリアーズ時代
2005年に高校卒業後、NBAドラフト2巡目40位と注目度はそれ程高くなく指名されたエリスですが、同じポイントガードではデロンウィリアムスやクリスポールがアーリーエントリーながら大学から来ていますからその辺りは致し方ないところでしょう。
ゴールデンステードウォリアーズに入団後、初年度こそ出場機会が少なく中々結果が残せませんでしたが、シーズン終盤にはスタメン出場したゲームもあり、2年目には半分以上のゲームでスタートで出場し、シーズン平均16.5得点、4.1アシストと結果を残していきます。
その後も成長を続けたエリスは2009-10シーズンには25.5得点を記録しています。
身長193cmのポイントガード(メンバーによりセカンドガードでプレイする時もありました)がNBAのシーズン平均得点で25点を超えているのにはとても驚きです。
アウトサイドが意外にも得意ではなく、ペネトレイトやファーストブレイク、ミドルショットで得点を重ねるプレイスタイルでした。
2009-10、10-11シーズンとシーズン平均20得点を大きく超える活躍を見せていたエリスでしたが、2011-12シーズン途中でバックスへトレードされてしまいます。
バックスからマブスへ
当時のトレードの明確な理由は分かりませんが、ステファンカリー、クレイトンプソンとどうしてもポジションが被るエリスなので、チームとしては違う2人を選んだといったといったところでしょうか。
その後、バックスからマブス移籍し、マブスでは全試合にスタメン出場し平均19得点、5.7アシストと立派な数字を残しています。
得点が少なくなってはいますが、マブスには絶対エースのノビツキーがいましたし2013-14シーズンはショーンマリオン、ビンスカーターなどのベテラン勢も孤軍奮闘していましたから、ポイントガードのあるべき姿に戻ったと言う方が正しいかもしれません。
2014-15のマブスはビンスカーター、ショーンマリオンがFAで移籍となってしまいましたが、ニックスからタイソンチャンドラー、ロケッツからチャンドラーパーソンズ等を獲得していて注目が集まりました。
ペイサーズへ移籍
2015-16シーズンからはペイサーズでプレイしたモンテエリス。
日本ではあまり目にすることは出来なきなり、その後2017にチームを解雇され引退しています。
キャリアスタッツ
レギュラーシーズン
シーズン | 年齢 | チーム | 出場試合 | 出場時間 | 得点 | リバウンド | アシスト | FG確率 | 3PT確率 | FT確率 | スティール | ブロック | TO |
05-06 | 20 | GSW | 49 | 18.1 | 6.8 | 2.1 | 1.6 | 41.5% | 34.1% | 71.2% | 0.7 | 0.2 | 1.2 |
06-07 | 21 | GSW | 77 | 34.3 | 16.5 | 3.2 | 4.1 | 47.5% | 27.3% | 76.3% | 1.7 | 0.3 | 2.9 |
07-08 | 22 | GSW | 81 | 37.9 | 20.2 | 5.0 | 3.9 | 53.1% | 23.1% | 76.7% | 1.5 | 0.3 | 2.1 |
08-09 | 23 | GSW | 25 | 35.7 | 19.0 | 4.3 | 3.7 | 45.1% | 30.8% | 83.0% | 1.6 | 0.3 | 2.7 |
09-10 | 24 | GSW | 64 | 41.4 | 25.5 | 4.0 | 5.3 | 44.9% | 33.8% | 75.3% | 2.2 | 0.4 | 3.8 |
10-11 | 25 | GSW | 80 | 40.3 | 24.1 | 3.5 | 5.6 | 45.1% | 36.1% | 78.9% | 2.1 | 0.3 | 3.2 |
11-12 | 26 | 合計 | 58 | 36.6 | 20.4 | 3.4 | 6.0 | 43.3% | 30.8% | 79.6% | 1.5 | 0.3 | 3.1 |
11-12 | 26 | GSW | 37 | 36.9 | 21.9 | 3.4 | 6.0 | 43.3% | 32.1% | 81.2% | 1.5 | 0.3 | 3.3 |
11-12 | 26 | MIL | 21 | 36.0 | 17.6 | 3.5 | 5.9 | 43.2% | 26.7% | 76.4% | 1.4 | 0.3 | 2.6 |
12-13 | 27 | MIL | 82 | 37.5 | 19.2 | 3.9 | 6.0 | 41.6% | 28.7% | 77.3% | 2.1 | 0.4 | 3.1 |
13-14 | 28 | DAL | 82 | 36.9 | 19.0 | 3.6 | 5.7 | 45.1% | 33.0% | 78.8% | 1.7 | 0.3 | 3.2 |
14-15 | 29 | DAL | 80 | 33.7 | 18.9 | 2.4 | 4.1 | 44.5% | 28.5% | 75.2% | 1.9 | 0.3 | 2.5 |
15-16 | 30 | IND | 81 | 33.8 | 13.8 | 3.3 | 4.7 | 42.7% | 30.9% | 78.6% | 1.9 | 0.5 | 2.5 |
16-17 | 31 | IND | 74 | 27.0 | 8.5 | 2.8 | 3.2 | 44.3% | 31.9% | 72.7% | 1.1 | 0.4 | 1.8 |
プレイオフ
シーズン | 年齢 | チーム | 出場試合 | 出場時間 | 得点 | リバウンド | アシスト | FG確率 | 3PT確率 | FT確率 | スティール | ブロック | TO |
06-07 | 21 | GSW | 11 | 21.6 | 8.0 | 2.3 | 0.9 | 39.0% | 11.1% | 82.1% | 0.9 | 0.2 | 1.8 |
12-13 | 27 | MIL | 4 | 38.0 | 14.3 | 3.3 | 5.5 | 43.6% | 15.8% | 37.5% | 2.5 | 0.3 | 3.5 |
13-14 | 28 | DAL | 7 | 35.6 | 20.4 | 2.4 | 2.9 | 40.9% | 35.3% | 87.1% | 1.3 | 0.1 | 2.1 |
14-15 | 29 | DAL | 5 | 39.4 | 26.0 | 3.2 | 5.2 | 46.8% | 36.7% | 75.0% | 2.0 | 0.6 | 3.2 |
15-16 | 30 | IND | 7 | 32.1 | 11.6 | 3.9 | 4.3 | 43.4% | 33.3% | 80.0% | 2.1 | 0.0 | 2.4 |
16-17 | 31 | IND | 4 | 19.0 | 5.5 | 2.0 | 1.3 | 40.0% | 25.0% | 80.0% | 0.5 | 0.3 | 1.0 |
年齢 | 39歳 |
身長 | 193cm |
体重 | 84kg |
国籍 | アメリカ |
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