ジェイレン・ブランソンは、身長188センチとポイントガードとしては小柄な体格ながら、卓越したフットワークとボールコントロールで得点力を武器にしてきた選手です。
2巡目33位という低い評価でNBA入りしてから8年、ダラス・マーベリックスの控えから出発し、ニューヨーク・ニックスのエースとして2026年にチームを53年ぶりの優勝へ導きました。
派手な身体能力に頼らず、粘り強いプレースタイルで評価を積み上げてきた点が持ち味です。
ビラノバからマーベリックスへ
ブランソンはビラノバ大学で2度の全米大学選手権優勝を経験し、2017-18シーズンには大学バスケットボール年間最優秀選手にも選ばれました。
2018年のNBAドラフトでは2巡目全体33位でダラス・マーベリックスに指名され、下馬評は決して高くありませんでした。
ルーキーシーズンは主に控えとして起用され、73試合出場で平均9.3得点、3.2アシストという堅実な数字を残しています。
2019-20シーズンには右肩の関節唇損傷で手術を受け、出場試合数が57試合にとどまる時期もありました。
それでも着実にプレータイムを伸ばし、2020-21シーズンには平均12.6得点まで数字を上げ、NBA最優秀シックスマン賞の投票で4位に入りました。
2021-22シーズン
転機となったのは4年目の2021-22シーズンです。
ヘッドコーチがジェイソン・キッドに代わったことでルカ・ドンチッチの単なる控えではなく主軸として位置づけられるようになり、レギュラーシーズンは平均16.3得点まで成長しました。
プレーオフファーストラウンドのユタ・ジャズ戦第2戦では、ドンチッチが負傷欠場するなかキャリアハイの41得点を記録し、このシリーズを通じて平均21.6得点をマークしてカンファレンスファイナル進出に貢献しています。
オフにフリーエージェントとなったブランソンは、父リックがアシスタントコーチとして加入することが決まっていたニューヨーク・ニックスと交渉し、2022年7月に4年総額1億400万ドルで契約しました。
マーベリックスとの再契約交渉は一度も行われなかったと報じられています。
2022-23シーズン
ニックス移籍1年目の2022-23シーズン、ブランソンは平均24.0得点、6.2アシストを記録し、いきなりチームの中心選手となりました。
1月にはシーズン最初のNBAプレーヤー・オブ・ザ・ウィークを獲得し、25得点以上を8試合連続で記録するなど得点力を発揮しています。
プレーオフではイースタン・カンファレンスセミファイナルでマイアミ・ヒートと対戦し、第4戦で32得点11アシストを記録してウォルト・フレージャーやパトリック・ユーイング以来となる記録を打ち立てましたが、シリーズは1勝4敗で敗退しました。
2023-24シーズン
2023-24シーズンには平均28.7得点、6.7アシストまで数字を伸ばし、12月16日のフェニックス・サンズ戦では自己ベストの50得点、3月30日のサンアントニオ・スパーズ戦では61得点を記録しています。
この年、生涯初のオールスター選出と初のオールNBAセカンドチーム入りを果たしました。
プレーオフではフィラデルフィア・セブンティシクサーズ戦の第4戦で自己ベストとなる47得点を挙げ、インディアナ・ペイサーズとのカンファレンスセミファイナルでは第7戦で左手を骨折しながらも戦い抜いています。
2024-25シーズン
2024年7月、ブランソンは市場価値を大きく下回る4年1億5650万ドルでの契約延長にサインしました。
チームの編成上の余裕を優先した判断だとされ、球団からは組織への献身を示すものだと評価されています。
2024-25シーズンは平均26.0得点、7.3アシストを記録し、2年連続でオールNBAセカンドチームに選ばれ、NBAクラッチプレーヤー・オブ・ザ・イヤーも受賞しました。
プレーオフではデトロイト・ピストンズ戦でシリーズ勝利を決めるブザービーターを沈め、ボストン・セルティックス戦を経てイースタン・カンファレンスファイナルに進出しています。
3月には右足首の負傷で一時離脱したものの、復帰後もチームを支え続けました。
インディアナ・ペイサーズとのカンファレンスファイナルでは平均30点台の得点を挙げる試合が続きましたが、シリーズは2勝4敗で敗れています。
悲願の優勝とファイナルMVP
2025-26シーズン、ブランソンは平均26.0得点、6.8アシストを記録し、3年連続でオールNBAセカンドチームに選出されました。
12月にはNBAカップ決勝でスパーズを下し、大会MVPにも輝いています。
プレーオフではアトランタ・ホークス、フィラデルフィア・セブンティシクサーズを退けたのち、カンファレンスファイナルでクリーブランド・キャバリアーズをスイープし、イースタン・カンファレンスファイナルMVPに選ばれました。
ニックスにとって27年ぶりとなるNBAファイナル進出です。
サンアントニオ・スパーズとのファイナルでは第3戦を落とした後に第4戦、第5戦と連勝し、第5戦では45得点を挙げてチームを1973年以来となる優勝に導きました。
このシリーズを通じて平均32.6得点を記録し、ファイナルMVPに選出されています。
キャリアスタッツ
レギュラーシーズン
| シーズン | 年齢 | チーム | 出場試合 | 出場時間 | 得点 | リバウンド | アシスト | FG% | 3PT% | FT% | スティール | ブロック | TO |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2018-19 | 22 | DAL | 73 | 21.8 | 9.3 | 2.3 | 3.2 | 46.7 | 34.8 | 72.5 | 0.5 | 0.1 | 1.2 |
| 2019-20 | 23 | DAL | 57 | 17.9 | 8.2 | 2.4 | 3.3 | 46.6 | 35.8 | 81.3 | 0.4 | 0.1 | 1.2 |
| 2020-21 | 24 | DAL | 68 | 25.0 | 12.6 | 3.4 | 3.5 | 52.3 | 40.5 | 79.5 | 0.5 | 0.0 | 1.2 |
| 2021-22 | 25 | DAL | 79 | 31.9 | 16.3 | 3.9 | 4.8 | 50.2 | 37.3 | 84.0 | 0.8 | 0.0 | 1.6 |
| 2022-23 | 26 | NYK | 68 | 35.0 | 24.0 | 3.5 | 6.2 | 49.1 | 41.6 | 82.9 | 0.9 | 0.2 | 2.1 |
| 2023-24 | 27 | NYK | 77 | 35.4 | 28.7 | 3.6 | 6.7 | 47.9 | 40.1 | 84.7 | 0.9 | 0.2 | 2.4 |
| 2024-25 | 28 | NYK | 65 | 35.4 | 26.0 | 2.9 | 7.3 | 48.8 | 38.3 | 82.1 | 0.9 | 0.1 | 2.5 |
| 2025-26 | 29 | NYK | 74 | 35.0 | 26.0 | 3.3 | 6.8 | 46.7 | 36.9 | 84.1 | 0.8 | 0.1 | 2.4 |
プレイオフ
| シーズン | 年齢 | チーム | 出場試合 | 出場時間 | 得点 | リバウンド | アシスト | FG% | 3PT% | FT% | スティール | ブロック | TO |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2020-21 | 24 | DAL | 7 | 16.3 | 8.0 | 2.6 | 1.4 | 45.5 | 46.2 | 74.9 | 0.0 | 0.0 | 0.6 |
| 2021-22 | 25 | DAL | 18 | 35.0 | 21.6 | 4.6 | 3.7 | 46.6 | 34.7 | 80.0 | 0.8 | 0.1 | 1.1 |
| 2022-23 | 26 | NYK | 11 | 40.3 | 27.8 | 4.9 | 5.6 | 47.4 | 32.5 | 91.2 | 1.5 | 0.1 | 2.1 |
| 2023-24 | 27 | NYK | 13 | 39.8 | 32.4 | 3.3 | 7.5 | 44.4 | 31.0 | 77.5 | 0.8 | 0.2 | 2.7 |
| 2024-25 | 28 | NYK | 18 | 37.8 | 29.4 | 3.4 | 7.0 | 46.1 | 35.8 | 85.1 | 0.4 | 0.3 | 3.1 |
| 2025-26 | 29 | NYK | 19 | 36.8 | 28.4 | 3.2 | 6.1 | 46.5 | 36.3 | 84.6 | 1.2 | 0.0 | 2.6 |
プロフィール
| 生年月日 | 29歳 |
|---|---|
| 身長 | 188cm |
| 体重 | 86kg |
| 国籍 | アメリカ合衆国 |






















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