加藤 嵩都:リーグ屈指のスピードと圧倒的な突破力

 

Bリーグの舞台で、下部カテゴリーから一歩ずつ階段を駆け上がり、トップチームの主力へと上り詰めた「成り上がり」の象徴とも言える選手が、名古屋ダイヤモンドドルフィンズに所属する加藤嵩都(かとう たけと)選手です。

178cmと小柄ながら、リーグ屈指のスピードと圧倒的な突破力を武器にする彼は、エリート街道とは一線を画す独自のキャリアを歩んできました。

本稿では、明星大学での躍進からB1強豪チームでの地位確立に至るまでの軌跡と、そのプレースタイルの魅力について詳しく解説します。

明星大学の至宝:関東2部リーグから全国へ轟かせた名声

加藤選手のキャリアを語る上で、大学時代の活躍は外せません。

宮城県出身の彼は、地元の東北生活文化大学高等学校を卒業後、明星大学へと進学しました。

当時の明星大学は関東大学リーグ2部に所属しており、1部の強豪校のような華やかなスポットライトが常に当たっていたわけではありません。

しかし、加藤選手はその環境下で圧倒的な個人の能力を証明しました。

 

 

2021年の関東大学リーグ2部では、得点およびアシストのランキングで上位に名を連ね、3ポイントシュート成功数でもリーグ4位を記録。

まさに「2部リーグの怪物」として、スカウトたちの注目を集める存在となりました。

大学4年次にはチームをインカレ(全日本大学バスケットボール選手権大会)へと導き、強豪校を相手に一歩も引かない戦いを見せたことで、プロへの道を切り拓いたのです。

泥臭い這い上がり:B3・B2を経て掴み取ったB1への切符

多くのトップ選手が大学卒業と同時にB1のチームへ加入する中、加藤選手のプロキャリアは「下部カテゴリーからの挑戦」で始まりました。

  • 2021-22シーズン: 熊本ヴォルターズ(B2)に特別指定選手として加入。プロのスピードとフィジカルを体感しました。
  • 2022-23シーズン: さいたまブロンコス(B3)でプレー。B3という厳しい環境で、実戦経験を積みながら自身の価値を磨き直しました。
  • 2023-24シーズン: 福島ファイヤーボンズ(B2)へ移籍。ここで主力ガードとしての評価を確固たるものにし、持ち前のスピードが上のカテゴリーでも通用することを証明しました。

 

 

 

B3からB2へ、そして着実なステップアップを経て、2024-25シーズンにB1の強豪・名古屋ダイヤモンドドルフィンズへの移籍を勝ち取ります。

この「カテゴリーを一段ずつ登る」というキャリア形成は、彼の精神的な強さと、どんな環境でも適応できる高いバスケットボールIQを象徴しています。

名古屋のスピードスター:B1トップレベルでの覚醒

名古屋ダイヤモンドドルフィンズに加入した2024-25シーズン、加藤選手はすぐにチームのスタイルにフィットしました。

スピードを重視する名古屋Dの戦術において、彼の電光石火のドライブは大きな武器となりました。

エースガードである齋藤拓実選手のバックアップを務めつつ、コートに立てば自ら得点を狙い、停滞した試合の流れを一変させる「チェンジ・オブ・ペース」の役割を見事に遂行しました。

 

 

その実力が認められ、2025年5月には2025-26シーズンに向けて複数年の継続契約を締結。

2026年現在、彼は単なるバックアップではなく、チームの勝敗を左右する重要なローテーションプレイヤーとして数えられています。

また、2025年10月には大手スポーツブランド「アシックス」とアドバイザリースタッフ契約を締結するなど、コート外での影響力も急速に高まっています。

プレースタイルの核心:目を見張る加速と勝負強さ

加藤選手の最大の特徴は、ニックネームである「TAKE(タケ)」の名と共にファンに親しまれている「爆発的なスピード」です。

  1. 圧倒的なドライブ: 0から100への加速が非常に速く、相手ディフェンスが一瞬でも目を離せば、瞬時にペイントエリア内へと侵入します。
  2. 高い決定力: ドライブからのレイアップだけでなく、近年はアウトサイドシュートの精度も向上しており、ディフェンスを絞らせません。
  3. エナジー溢れるディフェンス: 小柄な体格を活かした低い姿勢のディフェンスで、相手の司令塔にプレッシャーをかけ続けます。
  4. スター性: 2026年のBリーグバレンタイン企画(モテ男No.1決定戦)でもノミネートされるなど、その端正なルックスと熱いプレーのギャップで多くのファンを魅了しています。

 

 

次世代の日本を背負うガードへの進化

加藤嵩都選手の歩みは、現在のBリーグにおいて「努力と実力があれば、どのカテゴリーからでもトップへ行ける」という希望を体現しています。

明星大学、さいたま、福島、そして名古屋D。

それぞれの場所で彼が残してきた足跡は、すべてが今の輝きに繋がっています。

2026年シーズン、脂の乗った26歳としてさらなる進化を続ける加藤選手。

名古屋ダイヤモンドドルフィンズの悲願であるB1制覇に向け、彼のスピードがコートを切り裂く場面は今後さらに増えていくでしょう。

日本代表のガード争いにも絡んでくるポテンシャルを秘めた彼のキャリアから、今後も目が離せません。

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