NBAミルウォーキー・バックスとマイアミ・ヒートの間で、リーグを揺るがす大型トレードが成立しました。
米時間6月22日、ESPNのシャムズ・シャラニア記者が自身のSNSで第一報を伝えています。
バックスはフランチャイズの象徴であるヤニス・アデトクンポとボビー・ポーティスをヒートへ放出する内容です。
見返りとしてヒートはタイラー・ヒーロー、ケルエル・ウェア、ハイメ・ジャケスJr.、カスパラス・ヤクシオニス、そしてドラフト1巡目指名権3つ(今年のNBAドラフト13位を含む)、指名権交換権1つ、2巡目指名権1つをバックスに送る形となりました。
送られる指名権の内訳は、2031年と2033年のプロテクトなしの1巡目指名権、今年の13位指名権、2030年の指名権交換権、2033年の2巡目指名権です。
アデトクンポは31歳。バックスに13シーズン在籍し、オールスターに10回選出。
MVPを2回受賞し、最優秀守備選手賞も19年に獲得しています。
21年には50年ぶりにチームを優勝へ導きました。個人タイトルの数は多く、フランチャイズの歴史そのものを背負ってきた選手でした。
獲得に動いたのはヒートのパット・ライリー球団社長です。
これまでレブロン・ジェームズやシャキール・オニール、クリス・ボッシュ、アロンゾ・モーニング、ジミー・バトラーらをマイアミに招いてきた実績の持ち主で、今回もまた大物を引き寄せました。
2025-26シーズンを東カンファレンス10位で終え、プレーオフ進出を逃していたヒートは、これで優勝候補の一角に名乗りを上げます。
市場の反応も早かったようです。報道直後、現地ブックメーカーのDraftKingsにおけるヒートの優勝オッズは30倍(リーグ9位)から18倍(リーグ5位)へ跳ね上がりました。数字が示す通り、評価は一夜で変わりました。
バックス側の事情にも触れておきます。交渉の選択先はヒートとセルティックスの2チームに絞られていました。
セルティックスはジェイレン・ブラウンと1巡目指名権2つを提示しましたが、バックスは再建路線を選び、エース級の選手ではなく若手と指名権を取りました。
ヘッドコーチも既にドック・リバースが退任し、グリズリーズで若手主体のチームを作り上げたテイラー・ジェンキンスを迎えることが決まっています。バックスは勝負から育成へ、方向を切り替えた格好です。
ここ数年、アデトクンポの体への負担は大きかったといいます。
今シーズンは怪我が相次ぎ出場は36試合にとどまり、2月の時点でトレード交渉が報じられていました。
怪我を抱えながらプレーを続けようとする本人と、それを止めようとするスタッフとの間で摩擦も見えていたようです。
2016-17シーズンから続いていたプレーオフ連続出場もここで途絶え、ひとつの時代が終わりました。
新天地での評価には慎重な見方もあります。31歳という年齢に加え、2シーズン連続で怪我に悩まされており、もし状態が戻らなければ若手と指名権を手放した代償は重くなります。
ただヒートは常に勝負を選ぶ球団です。ヤニスはバム・アデバヨと組み、新たな優勝戦線へ踏み出します。
東カンファレンスの構図は、この一手で大きく塗り替わりました。
バックスの再建、ヒートの再起。両チームの今後数年が、改めて注目されることになりそうです。



















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