ダラスマーベリックスの歴史と主な所属選手

 

ダラスマーベリックスは、NBAの西部カンファレンス・サウスウェスト・ディビジョンに所属するプロバスケットボールチームです。

1980年に設立され、テキサス州ダラスを本拠地としています。

チームのホームアリーナはアメリカン・エアラインズ・センターで、熱心なファンを抱える人気チームとして知られています。

この記事では、マーベリックスの歴史を振り返り、主な所属選手について紹介します。

設立と初期の時代(1980年代)

マーベリックスは、1980年にNBAの拡張チームとして誕生しました。

初代オーナーはドナルド・カーター氏で、ヘッドコーチにはディック・モッタ氏が就任しました。

1980-81シーズンのデビューシーズンは15勝67敗と苦戦しましたが、徐々にチームを強化していきました。

1981年のドラフトでマーク・アギーレ(1位指名)とロランド・ブラックマン(9位指名)を獲得し、1981-82シーズンには28勝54敗と改善の兆しを見せました。

1983-84シーズンには43勝39敗の勝ち越しを達成し、初めてプレイオフに進出。

シアトル・スーパーソニックスを破りましたが、ロサンゼルス・レイカーズに敗れました。

1980年代後半には、ジェームズ・ドナルドソンのようなセンターを加え、1986-87シーズンに初のディビジョン優勝を果たしました(55勝27敗)。

1987-88シーズンには53勝29敗でウェスタン・カンファレンス・ファイナルまで進出しましたが、再びレイカーズに敗れました。

この時代、ブラックマンとアギーレが得点源として活躍し、チームを支えました。

苦難の1990年代と再建

1990年代は、マーベリックスにとって厳しい時期でした。

怪我や薬物問題でロイ・タープリーが追放されるなど、チームは崩壊。

1992-93シーズンには11勝71敗とNBA史上2番目に悪い成績を記録しました。

クイン・バックナー監督の下でさらに悪化し、1993-94シーズンは13勝69敗となりました。

1994年のドラフトでジェイソン・キッド(2位指名)を獲得し、再建の兆しが見えました。

キッド、ジム・ジャクソン、ジャマル・マッシュバーンによる「スリーJ’s」が結成され、1994-95シーズンには36勝46敗と改善。

しかし、怪我が続き、1995-96シーズンは26勝56敗に終わりました。

1997年にドン・ネルソン氏がGM兼監督に就任し、1998年にはシューティングガードのスティーブ・ナッシュとディルク・ノヴィツキを加えました。

これがチームの転機となりました。

オーナーも2000年にマーク・キューバン氏が買収し、積極的な投資が始まりました。

ノヴィツキー時代と黄金期(2000年代-2010年代)

ノヴィツキーの加入はマーベリックスを一変させました。

2000-01シーズンには53勝29敗で11年ぶりのプレイオフ進出を果たしました。

2001年にアメリカン・エアラインズ・センターへ移転し、新時代が幕を開けました。

2002-03シーズンには14連勝を記録し、60勝22敗でウェスタン・カンファレンス・ファイナルに進出。

2005-06シーズンには再び60勝を挙げ、初のNBAファイナル進出を果たしましたが、マイアミ・ヒートに2勝4敗で敗れました。

ノヴィツキーは2006-07シーズンにMVPを獲得し、67勝15敗の史上最高勝率を記録。

しかし、ゴールデンステート・ウォリアーズにアップセット負けを喫しました。

2008年にリック・カーライル監督が就任。

2010-11シーズンにはタイソン・チャンドラーとジェイソン・キッドを加え、57勝25敗でプレイオフを席巻。

レイカーズをスイープし、オクラホマシティ・サンダーを破り、ファイナルでヒートを4勝2敗で下し、初優勝を達成しました。

ノヴィツキーはファイナルMVPに輝きました。

 

 

優勝後、2011-12シーズンはロックアウト短縮で36勝30敗となり、カンファレンスセミファイナルで敗退。

以降、2012-13シーズンを除きプレイオフに進出しましたが、上位進出は少なく、2018-19シーズンにノヴィツキが21年間のキャリアを終えました。

ドンチッチ時代と現代(2019年-)

2018年のドラフトでルカ・ドンチッチを獲得(アトランタ・ホークスとのトレード)。

2018-19シーズンにルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、チームの顔となりました。

2019年にクリスタプス・ポルジンギスをトレードで獲得。

2019-20シーズンには43勝32敗でプレイオフ進出しましたが、ロサンゼルス・クリッパーズに敗れました。

 

 

2020-21シーズンには42勝30敗でディビジョン優勝も、クリッパーズに再び敗退。

2021年にジェイソン・キッド監督が就任。

2021-22シーズンには52勝30敗でウェスタン・カンファレンス・ファイナル進出。

ユタ・ジャズとフェニックス・サンズを破りましたが、ゴールデンステート・ウォリアーズに敗れました。

 

 

2022-23シーズンは38勝44敗でプレイオフ逃し。

2023-24シーズンにはカイリー・アービング、P.J. ワシントン、ダニエル・ガフォードを加え、50勝32敗でディビジョン優勝。

クリッパーズ、サンダー、ミネソタ・ティンバーウルブズを破り、2度目のファイナル進出しましたが、ボストン・セルティックスに1勝4敗で敗れました。

 

 

2024-25シーズンにはドンチッチがロサンゼルス・レイカーズへトレードされ、アンソニー・デイビスらを獲得。

プレーインで勝利し、1巡目指名権でクーパー・フラッグを指名しました。

主な所属選手

マーベリックスの歴史を彩った選手は数多くいます。通算得点リーダーはダーク・ノヴィツキの31,560点で圧倒的1位。

 

 

2位ロランド・ブラックマン(16,643点)、3位マーク・アギーレ(13,930点)、4位デレク・ハーパー(12,597点)、5位マイケル・フィンリー(12,389点)です。

アシストリーダーはハーパー(6,543)、リバウンドはノヴィツキー(11,489)です。

殿堂入り選手には、ジェイソン・キッド(2018年)、スティーブ・ナッシュ(2018年)、ダーク・ノヴィツキー(2023年)らがいます。

 

オールスター選出回数最多はノヴィツキーの14回。

ドンチッチは5回、ナッシュ2回、ブラックマン4回、アギーレ3回、フィンリー2回、キッド2回、ジェームズ・ドナルドソン1回、ジョシュ・ハワード1回、カイリー・アービング1回などです。

初期の中心はブラックマンとアギーレ。

1990年代はキッドとナッシュ。

ノヴィツキー時代にはフィンリー、ジェイソン・テリー、ショーン・マリオン、タイソン・チャンドラーらが活躍。

現代ではドンチッチ、アービング、ポルジンギスが鍵となりました。

 

 

 

 

最後に

マーベリックスは、ノヴィツキの献身とドンチッチの才能で、常に競争力を保ってきました。

新勢力のクーパーフラッグを加え、カイリーアービング、アンソニーデイビス、クレイトンプソン等を中心に将来もNBAの強豪として活躍が期待されます。

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